Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

先進型省エネルギー研究所【活動終了】
Institute for Advanced Energy Conservation

【終了】2003~2006年度
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研究テーマ

熱力学、建築環境工学

研究概要

1997年12月に京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会 議(COP3、京都会議)では、先進国及び市場経済移行国の温室効果ガ ス排出の削減目的を定めた京都議定書が採択され我国にとって CO2 削減は極めて重要な急務課題であるにも拘わらず、いまだ目標値達成のめど が立っていない。そこで、本件給ではビルにおける先進型省エネルギー システムを構築するため、下記の項目について研究を実施する。

* 100kW級NAS 電池を本庄キャンパスに導入、設置する。これは低価格 な夜間電力を用いてNAS電池を充電し、日中にこのエネルギーを使用 するためである。これにより、低環境負荷型のエネルギー供給システム であることはもとより、使用電力の最大値を提言し電力負荷平準化を行 うことで契約電力量をも提言することが可能である。このような利点の あるNAS電池であるが実用化にあたってはまだ検討留守事が数多く残 されている。その1つは300℃に至る高い稼動温度であり、電池の負荷特 性とNAS電池システム内の温度特性は未だ明らかにされていない。また、 電池本体のみならず、周辺機器からの廃熱回収もシステム全体の効率向上 においては極めて重要であるため上記2点について研究を実施する。

* 近年、電気を用いた 高効率給湯システム(エコキュート)が注目を集め ている。そこで、本システムと上記システム(特に電気システム)からの廃 熱を利用し、より高効率化を図るための研究を展開する。

* 個々のシステム特性 を把握することで様々な場合(例えば蓄電量の一部 を電気自動車に適応した場合、及び、水素生成に適応した場合等)につい て、省エネルギーや低公害の効果をシミュレーションにより評価する。

研究報告

2005年度
研究報告本大学リサーチパークコミュニケーションセンター内に設置されたNAS電池システム及び業務用エコキュートの稼動データを計測し、各種シミュレーションを行うことで両システムのコンバインド化にあたっての考察とトータルシステムとしての総合評価を行った。NAS電池システムについては、同センターの気象条件(気温、風速)や電池の充放電特性、電熱ヒータの使用度等を計測し、電池システム単体での導入評価を行うとともに排熱温度予測のために二次元計算モデルを構築した。また、エコキュートについては、同センター内の計測データならびに本大学大久保キャンパス内における実験データを用いて、動特性モデルの構築を目指した。なお、同センターでは、エコキュートのCOP向上と電気室における空調機の消費電力の低減を目指し、電気室内温度が外気温度よりも高い場合、電気室空気をエコキュートに供給し、熱交換後の低温な排出空気を電気室に送り込む空調システムが構築されている。各温度、エアコンの稼働率の計測により同システムの有効性が確認され、更に前述の検討により、電気室−エコキュート間の空気にNAS電池排熱を利用することでシステムの高効率化が十分期待できることがわかった。
2004年度
研究報告本大学リサーチパークコミュニケーションセンター内に設置されたNAS電池システム及び業務用自然冷媒(CO2)給湯機(業務用エコキュート)の稼動データを計測し、各種シミュレーションを行うことで両システムのコンバインド化にあたっての考察とトータルシステムとしての総合評価を行っている。NAS電池システムは、電力負荷率の平準化機能や周波数変動を抑制する電力系統安定化機能を併せ持つ電力貯蔵システムとして研究・開発が活発に進んでいるものの、300℃を超える電池作動温度がもたらす排熱については未だ検討不足である。現在は、冷却設備または換気により電池室の温度調整を行っているが、電池排熱を業務用エコキュート等のヒートポンプの熱源として利用することで、高効率な給湯・空調システムを構築できる可能性がある。昨年度は、NAS電池排熱温度絶対値の予測式を構築するため、同センターの気象条件(気温、湿度、風速)やNAS電池充放電特性データ(充電時は吸熱反応、放電時は発熱反応)、電熱ヒータの使用度を調査してきた。また、それと並行して本大学大久保キャンパス内に設置された業務用エコキュートを用いた実験により、静特性モデル及び動特性モデルの構築を進めている。

所長

草鹿 仁[くさか じん](理工学術院助教授)

メンバー

研究員
草鹿 仁(理工学術院助教授)
河合 素直(理工学術院教授)
勝田 正文(理工学術院教授)
齎藤 潔(理工学術院助教授)
天野 嘉春(理工学術院助教授)

客員研究員
荻須 吉洋(早稲田大学理工学術院非常勤講師)
山下 牧夫(東京電力?エネルギー営業部マネージャー)
坪田 祐二(東京電力?技術開発研究所商品開発第一グループ)
渡邉 健次(東京電力?技術開発研究所商品開発第二グループ)

連絡先

早稲田大学理工学部
草鹿仁研究室
Email: [email protected]

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