燃料電池システム研究所【活動終了】
【終了】2000~2004年度
研究概要
2004年度
研究報告近年,クリーンかつ高効率な次世代自動車用の動力源として,固体高分子形燃料電池が注目を浴びているが,その実用化には数多くの課題解決が必要になっている.その中でも,燃料インフラの整備や燃料貯蔵密度の向上が,燃料電池自動車の本格普及に重要である.本研究では,特定地域での拠点をベースとした短距離用途を想定し,電気自動車をベースとした,小型一人乗り燃料電池自動車の開発を行った.将来的には太陽光発電電力や,NaS電池に蓄えられた夜間電力を用いた電解水素を燃料として利用することで,化石燃料への依存度が少ない,環境特性に優れたモビリティーシステムの実現を目指している. また,燃料電池と2次電池を用いたハイブリッドシステムを採用することで高いシステム効率を達成するとともに,軽量なカートリッジ式水素容器を採用して,簡便な燃料補給を実現するものとして車両製作を進めた.今後は,性能データに基づいて走行性能と車両効率の最適制御条件をシミュレーションモデルによって探るとともに,本学本庄キャンパスでの短距離移動を中心とした実証試験を行い,小型一人乗り燃料電池自動車の有効性や適用性を検証していく予定である.
所長
大聖 泰弘[だいしょう やすひろ](理工学術院教授)