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OB岩下・東江が奮闘の世界ハンド 日本、2次Lで初の勝利 五輪に向け前進

バーレンを破った彗星JAPANの選手たち。表情から大会での充実ぶりが伝わってくる

エジプトで行われたハンドボール男子の世界選手権。早稲田大学ハンドボール部出身の岩下祐太(2014年 スポーツ科学部卒)と東江雄斗(2016年 同学部卒)が活躍する日本代表チーム「彗星JAPAN」は、24年ぶりの進出となった2次リーグ・メインラウンドの最終戦でバーレーンに快勝し、有終の美を飾りました。2次リーグでの勝利は日本ハンドボール史上初の快挙で、日本は出場32カ国中19位で大会を終えました。前回大会では24カ国中24位だった日本ですが、開催国として出場予定の東京オリンピックへの強化に向けて、確かな前進となる結果を残しました。

また今大会は新型コロナウイルス感染症防止対策のため、「バブル」と呼ばれる隔離空間を設けてチームと外部の接触が遮断されました。PCR検査が幾度となくチーム関係者全員に対して行われる厳しい管理体制が敷かれ、試合も無観客で行われた大会でした。

ハンドボール世界選手権メインラウンド 1月25日 エジプト

自信を得た歴史的大会 岩下・東江ら満面の笑みで歓喜の輪

拳を突き上げて喜ぶ東江(中央・33番)。歓喜の輪ができた

大会を通じて好セーブを連発してきたゴールキーパー・岩下はバーレーン戦でも再三、ピンチを防ぎ、エースのセンター・東江は司令塔として攻撃の起点となってゲームを組み立てました。前半を19-12で折り返した日本は後半、バーレーンの追い上げを堅守でしのいで29-26とし、大会19位となる2次リーグ初の勝利を決めました。試合終了後、選手らは歓声を上げて歓喜の輪を作りました。どの選手も満面の笑みの晴れやかな表情で大会を通じたパフォーマンスの充実ぶりを伺わせました。

岩下(12番)は守護神としてバーレーン戦でも好セーブを連発

1次リーグの初戦、優勝候補の一角であるクロアチアに29-29で引き分けた日本。相手GKにセーブ率29%で上回った岩下は初の世界選手権出場でしたが「ヨーロッパの有名選手たちを相手にこれだけセーブできたのは自信につながる」と手応えを感じていました。また、5得点を上げるなどして攻撃の起点となってマン・オブ・ザ・マッチに輝いた東江は「引き分けはすごいことではあるが、勝ちきれなかったことが悔しいというのが正直な感想」とさらなる奮起を誓いました。カタール戦では敗れたものの、アンゴラ戦での勝利で24年ぶりに1次リーグを突破し、メインラウンドでは中南米王者のアルゼンチンに24-28、前回大会王者のデンマークに27-34で敗れましたが、強豪相手に堂々とした戦いを展開しました。

クロアチア戦でプレイヤー・オブ・ザ・マッチに輝いた東江(右)

彗星JAPANは1試合ごとに成長するように6試合を戦い、通算2勝1分け3敗、32チーム中19位となりました。ダグル・シグルドソン監督は「本当にすばらしい戦いができたと思う。悪い試合は全くなかった。日本を崩すのは以前より難しいということを他国も知ることになる。諦めない姿勢がよかった。最高に幸せだ」とし、「ゴールキーパーは全員、初めての世界選手権だったにも関わらず、非常に良いパフォーマンスだった」と評価しました。

学生時代の宣言通り、日本代表のエースとなった東江(デンマーク戦)

岩下は大学4年だった2013年、早稲田大学ハンドボール部主将として、早大を全日本学生ハンドボール選手権(インカレ)で25年ぶりとなる優勝に導きました。この年、2年生の東江とともに、創部以来初となる関東学生春季リーグ、関東学生秋季リーグ、インカレの三冠を達成し、早大ハンドボール部の歴史を塗り替えた立役者となりました。大学4年生で初めて日本代表に選出された東江は卒業のとき「2020年には日の丸の袖にキャプテンマークを巻いていられるような、そんな中心選手になっていたい」と、東京オリンピックへの抱負を語っていました。二人には今後、世界選手権で、オリンピックで、日本のハンドボールの歴史を塗り替える活躍が期待されます。

岩下「チームメイトのおかげ。良い形で試合に臨めた」

インタビュー提供:日本ハンドボール協会

GKとして大活躍を見せた岩下(12番)

――今回の世界選手権を振り返って

自分にとって初めての世界選手権で、最初は緊張や不安があったが、他のチームメイトや二人のキーパーと二人のキーパーコーチの支えのおかげで、良い形で試合に臨むことが出来た。

――デンマーク戦後からバーレーン戦に向けてどう準備したか

デンマーク戦で、中村選手と坂井選手が好セーブをして「自分ももっと奮起しないと!」と勇気付けられて、最後のバーレーン戦にいい気持ちで臨むことが出来た。

試合前には、アンテックコーチと個人面談をし、今の状況に対しての言いたいこと等を話して、ちゃんと試合に気持ちを持っていくことが出来た。

アルゼンチン戦で気合が入る岩下(12番)

――好セーブ連発の要因は

こういうシュートが多いとか相手選手の癖をしっかりインプットして臨み、試合中に迷うことなくプレーすることができたのが良かったと思う。

――二週間以上、バブルの中で生活したが

毎日のPCR検査が辛かった・・

でも、ここまで一人も感染者を出すことなくやれたのは、このバブルに守られていたおかげだと思う。しっかり、最後まで陽性者を出すことなく、無事に日本へ帰れるようにしたいです。

――東京オリンピックに向けて

オリンピックでは12ヶ国の強豪が集まってくる。体格で勝る相手に対しては、強くコンタクトをしないと強いシュートを打たれて、まったく取れない状況が絶対あり得ると思う。今以上の強いコンタクト、強いフィジカルをもって、DFを頑張ってもらいたい。自分は、DFが頑張ってくれて最後苦しい体勢でのシュートを止められるように頑張りたい。

ハンド世界選手権 日本、24年ぶり1次L突破 早大OB岩下・東江が活躍

 

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