公益財団法人野球殿堂博物館は、2020年1月14日、「2020年野球殿堂入り表彰者」を発表し、早稲田大学野球部監督を務めた故・石井連蔵氏が野球殿堂入り(特別表彰)を果たしました。伝説の早慶6連戦からちょうど60年となった今年、故・石井連蔵氏(早大元監督)と故・前田祐吉氏(慶大元監督)、当時の両監督が殿堂入りを果たしました。早慶6連戦では、当時28歳だった石井連蔵監督が、早稲田大学野球部を劇的な逆転優勝に導きました。
「早慶6連戦」の激闘
1960年の東京六大学秋季リーグ戦の早慶戦は2勝1敗で、早稲田大学と慶応義塾大学の勝ち点、勝率が首位で並び、優勝決定戦を開催します。優勝決定戦は2試合続けて延長11回、日没引き分けとなります。迎えた第6戦は3対1で、早稲田大学が勝利しました。当時の野球部主将は、徳武定祐氏。
石井連蔵氏プロフィール
茨城県大子町出身。石井連蔵氏は水戸一高から早稲田大学に進み投手として活躍しました。4年時は主将を務めるとともに、秋季リーグ戦で首位打者と打点王。卒業後、社会人チームを経て、1958年に25歳の若さで早稲田大学野球部第9代監督に就任し、1963年まで6年間にわたって監督を務めました。また、1988年に第14代監督に就任、7年間監督を務めました。早稲田大学野球部で合計13年監督を務め、リーグ戦で4回優勝しました。監督退任後も、全日本大学野球連盟や日本学生野球協会の要職を務め、日米大学野球を創設するほか、わが国の学生野球界の発展に尽力されました。2015年に83歳で亡くなりました。なお、早稲田大学野球部史上、監督を2度務めたのは、石井連蔵氏のみです。
2003年、スポーツ科学部開設の際には、故・石井連蔵氏が、
野球殿堂
野球殿堂とは、日本野球の発展に大きく貢献した人たちの功績をたたえ、顕彰されるものです。プロ球界で功績のあった競技者表彰と、審判員やアマを含め球界に貢献のあった人が対象となる特別表彰があります。殿堂入りした人は東京ドームにある野球殿堂博物館にレリーフが飾られます。
なお、早稲田大学野球部関係者で野球殿堂入りしたのは、石井連蔵氏で28人目になります。殿堂入り順でご紹介いたします。
安部磯雄
橋戸信
押川清
久慈次郎
飛田忠順
河野安通志
池田豊
市岡忠男
中島治康
藤本定義
森茂雄
伊丹安廣
谷口五郎
佐伯達夫
小川正太郎
外岡茂十郎
三原脩
田中勝雄
芥田武夫
伊達正男
廣岡達朗
石井藤吉郎
井口新次郎
生原昭宏
長船騏郎
福嶋一雄
相田暢一
石井連蔵