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トリスタン・グルノー氏(ブリティッシュコロンビア大学)による講演会『The Meiji at 150 Podcast』を開催

トリスタン・グルノー氏(ブリティッシュコロンビア大学)による講演会『The Meiji at 150 Podcast』を開催
Posted
Wed, 31 Jul 2019

『The Meiji at 150 Podcast』

この報告書は英語版の翻訳です

2019年6月18日、ブリティッシュコロンビア大学助教授でポッドキャスト『The Meiji at 150 Podcast』(https://meijiat150.podbean.com/)の司会者であるトリスタン・グルノー氏(Tristan Grunow)が本学を訪れました。訪問の目的は『The Meiji at 150 Podcast』の最終回に際して、それを記念すると共に特別なライブ録音を行うことでした。本学准教授の由尾瞳氏によるグルノー氏のインタビューも行われました。イベントには早稲田大学国際日本文化論プログラム(JCulP)の学部生、教員、研究者及び一般の方々が参加しました。

グルノー氏の講演では、自分の研究背景、ブリティッシュコロンビア大学における「Meiji at 150」プロジェクトとの関わり、そして人気を集めたポッドキャスト・シリーズを制作する経験を語りました。最も記憶に残っているエピソードを幾つか聴衆に紹介し、グルノー氏自身が作曲した音楽を流しながらポッドキャストの編集プロセスを説明しました。第120回で最終回を迎えるポッドキャストの聴取者と受容について、最も聴取率の高い国々(米国、カナダ、日本)に関する統計を解説しました。聴取者の中では、学者、学生、及び日本に関するある程度の背景知識を持つ人がその大半を占めていましたが、驚くことに、英語を学習する日本人学生で英語力を向上するためにポッドキャストを聴いている聴衆者も多くいることが推測できました。

ポッドキャストの制作を通じて明治時代の研究における具体的な動向に気づいたかという由尾氏の質問に対して、グルノー氏は明治維新をめぐる成功の歴史叙述に疑問を呈させる頻繁に浮かび上がる重要なトピックとして「トランスナショナリズム」と「移住」を挙げました。また、歴史研究において元号を有意義な区切りとして扱うことを疑問視し、激変を述べる叙述は研究する分野によって大きく異なっていることがあるのではないかと指摘しました。例えば、文学研究では、叙述の起点はしばしば明治元年(1868年)ではなく1880年代の半ばであるといいます。

質疑応答では、デジタル・ヒューマニティーズの現状、新しい技術の教育への適用や現代社会を考察する際に明治時代への研究からどのようなことが得られるのかについて多くの質問があげられました。特に、教授が権威者の役割でなく進行役を果たしながら学生たち自身が知識を生み出していく生産的で代替的な教育方法の可能性について活発な議論が行われました。グルノー氏は「歴史学には色々な方法があります。学術的な成果を上げる形として、必ずもう一つのものを見出せるはずです。」と述べ、講演会を締めくくりました。

 

■イベント概要■

日時:2019年6月18日 14:45~16:15

会場:早稲田大学戸山キャンパス33号館6階第11会議室

登壇者:Tristan Grunow(ブリティッシュコロンビア大学助教授)

インタビュー:由尾 瞳(早稲田大学准教授)

聴衆:学生、教員、一般人

主催:スーパーグローバル大学創成支援事業 早稲田大学国際日本学拠点 早稲田大学大学院文学研究科 国際日本学コース(Global-J)

共催:早稲田大学総合人文科学研究センター  角田柳作記念国際日本学研究所

 

『The Meiji at 150 Podcast』 https://meijiat150.podbean.com/

*本イベントが配信されました。https://meijiat150.podbean.com/e/episode-120-dr-tristan-grunow-yale/