Graduate School of Human Sciences早稲田大学 人間科学研究科

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研究科長挨拶

「超学際」研究の扉を開けて・・・

人間科学研究科・研究科長 井上 真

人間科学研究科のウェブサイトへようこそ!

みなさんは、それぞれが将来への漠然とした不安を感じながらも、何とか夢と希望を持ち、それを叶えたいと思っているのではないでしょうか。現代社会に暮らす私たちは、気候変動、自然災害、新型コロナウィルス感染症など社会全体に関わる問題や、個人的な悩みごとなど、数え切れない多くの問題に直面しています。そんな時代だからこそ、他人への思いやりや愛情といった人間固有の本性(=人間性)を失わず、新しい社会の創造を見据えつつ当たり前の日常生活を送ることが重要となります。ここに、人間性を維持し生活の質を向上させるための学問「人間科学」の存在意義があります。

本研究科は、人間をめぐる諸問題に対応できる応用力を備えた、しなやかな新しいタイプの研究者・実践家の育成を目指しています。その実現に向けて重視すべきことは次の通りです。

第一は、学問の内部で越境することです。これは「学際(interdisciplinary/ multidisciplinary)」研究を指します。具体的な目標は、得意とする専門分野の他に複数の学問分野の素養を身につけることです。少なくとも複数の専門分野の考え方や方法を理解し議論に参入できる人材の育成を目指しています。

第二は、学問から越境することです。これは「実践性」を指します。つまり、学問と実践とを繋ぐこと、あるいは両方を同時に実行することのできる人材の育成です。

第三は、上記の両者を合わせたような特質を持つ「超学際(transdisciplinary)」研究を試みることです。これまでの「学際」研究における新しい知識生産や技術開発は、大学や研究所などの専門的な研究者が担ってきました。しかし、実際には当該知識・技術を利用する地域の人々、NGO、行政、企業など多様な主体が、在来知・地域知、それぞれの経験、そして創意工夫に基づいて課題を解決しようとしてきました。したがって、いまや「学際」を超えて地域社会など様々な主体と連携・協働しつつ、当事者の視座から研究の目的を設定し、可能な範囲で当事者と一緒に研究を実行し、研究成果の社会実装を構想する「超学際」研究が求められているのです。このような「超学際」研究を担う人材の育成は本研究科の最大の特徴となるはずです。すでに、所沢市とのまちづくりに関する連携を実施していますが、多くの教員や学生が国内外で「超学際」研究を試みています。

日本学術会議は、持続可能な地球社会の実現をめざすため世界の研究者コミュニティや国連機関などによって2015年に開始された学際的な国際協働研究プログラム「フューチャー・アース」を強く推進しています。この「フューチャー・アース」で「超学際」研究が重視されていることからも、本研究科の展開方向は人類全体のニーズに応えるものであることがわかるでしょう。

しかし、ここで注意すべきことがあります。上で述べた「実践性」や「超学際」は、単に「役に立つ」ことではありません。時勢や権力に飲み込まれることなく、早稲田大学の建学の精神である「学問の独立」、すなわち「在野精神」や「反骨の精神」をまとった「実践性」であり「超学際」でなければいけません。つまり、人類全体のニーズに沿うことと、時勢や権力に飲み込まれないことを同時に実行する微妙なバランス感覚が求められるのです。

それを実現できるのは、自らの殻に閉じこもった専門家ではなく、責任をもって判断する力をもつ成熟した「市民」としての専門家です。その前提として不可欠なのが真の教養であり、人間科学の学際性が活かされるはずです。さらに、「市民」としての判断に際して具体的な指針を与えてくれるのは何と言っても現場での学びであり、場合によっては現場との格闘なのです。研究対象とする問題が実際に起こっている現場で、多様な関係者(ステークホルダー)と協働しつつ苦しむことで問題解決に向けて光明を見いだすことができると信じ、新しい社会の創造に一役買って出ようではありませんか。

さあ、「超学際」研究の扉を開けて、私たち教員・職員とともに新しい世界へと旅立ちましょう。

(2020年9月21日)

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