Open Talk アニメのグローバル化:パフォーミング・アニメーションのネットワーク
早稲田大学国際文学館を訪れる方々に、文学を読む面白さや文学研究の魅力を感じていただくための講演会を開催しております。今回は法政大学グローバル教養学部准教授のスティービー・スアン氏によるトークをお楽しみください。
時代の変化と共に紙の出版物は徐々に衰退し、ほとんどの人が手元に携帯電話やタブレットを持つようになり、紙の本を読んだり他の人と会話したりすることよりも、生活の大半の時間を、頭を低くしてスマートフォンやタブレットに没頭する日常を送っている。音声や映像は、現代人の注意を引きつける最も効果的な存在となっている。そして、映画やテレビなどのメディアの中でも、「アニメ」は日本を代表する存在であり、日本と国際社会の接点を象徴しているかのようである。
本イベントでは、スティービー・スアン氏をお招きし、誇り高い日本のアニメ産業に焦点を当て、その地域性と国際性の微妙な関係やアニメ産業の現状などについてトークイベントを行います。アニメは果たして「日本のサブカルチャーがグローバル化したもの」なのか、それとも「アニメ」産業およびその国境を越える制作プロセスは、実はグローバルメディアプロダクションの一環であるのか。そして、「日本のアニメ」とアニメの中心地である「東京」は、具体的にはどのような存在と関係なのか。講演者の文化生産モデルへの洞察を通じて、「日本のアニメ」が生産、分散、分布の特異な文化として、アニメのアニメ化とその国境を超えた文化的制作のプロセスについて紹介します。
詳細
- 開催日時:7月18日(火)14:00-15:00
- 開催場所:早稲田大学国際文学館(通称:村上春樹ライブラリー)2階ラボ
- 言語:英語 Q&Aでは日本語/英語可能
- 参加:どなたでも無料でご参加できます。
- 主催:柳井イニシアティブ グローバル・ジャパン・ヒューマニティーズ・プロジェクト
- 協力:国際文学館
講演者
Stevie Suan(スティービー・スアン)
法政大学グローバル教養学部(GIS)准教授。
スリランカ生まれ、ニューヨーク市育ち。京都精華大学マンガ研究科博士号取得。ハワイ大学マノア校アジア研究学部修士号(アジア研究日本専攻)修了。専門はパフォーマンス論とメディア論。能楽演劇理論におけるジェンダーや美学を研究した上、現在は現代メディア、特にアニメとマンガに焦点を当てている。現在の研究テーマはテレビアニメの美学とグローバル性。主な著作は、『Anime’s Identity: Performativity and Form Beyond Japan』(アニメのアイデンティティ:日本を超えるパフォーマンス性と形式)(University of Minnesota Press, 2021年)であり、アニメの地域的・グローバルな関係、分散制作、引用性、創造性、アクター、個人主義と反個人主義などについて論じている。この学際的なアプローチをアニメのエコクリティカルな分析にも応用している。
ファシリテーター
林玟君
柳井イニシアティブ研究員
イベントに関する問い合わせ
- 柳井イニシアティブ事務局email:yanai★list.waseda.jp(★部分を@に変更してください。)