Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

新たな楽しみ方も  早大生も卒業生も気になる、ワセメシの今

2020年度春学期の早稲田大学は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でオンライン授業となっています。そのためキャンパスにいつものにぎやかさはなく、ワセメシを提供する周辺の飲食店も大きな影響を受けています。このことはメディアでも報じられ、状況が気になっている学生も多いのではないでしょうか? そこで今回は、以前「Special Issue」に登場していただいた、「三品食堂」店主で早稲田大学周辺商店連合会の会長でもある北上昌夫さんの他、これまで「私のワセメシ」で取材した店舗の中から早稲田周辺2店舗、所沢1店舗の方々に現在の様子を伺いました。また、早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ)が自宅で「おうちでワセメシ」にチャレンジしたレポートもお届けします。ワセメシを心待ちにしている皆さん、今はそれぞれができる形でワセメシを応援しましょう!

※取材は、オンライン、電話、メールなどで行いました。

早大南門通り(2020年6月撮影)

▼三品食堂
▼自家焙煎珈琲の店 ぷらんたん
▼油そば専門店 麺爺
▼CHOPPERS
▽SJC学生スタッフが挑戦! おうちでワセメシ

三品食堂
「現役学生や卒業生が動いてくれていることを、街の人間としてとてもうれしく思います」

店主の北上さん。壁には卒業生に書いてもらった寄せ書きが掛かっている

店主、早稲田大学周辺商店連合会会長 北上 昌夫さん

新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、3月は都が自粛を要請した土曜日は休みにしたものの、平日は営業をしていました。毎年卒業式に合わせて卒業生に寄せ書きをお願いし、店内に掛けているのですが、今年は卒業式が中止になったため、空きスペースが目立ちます。それでもあいさつに来てくれた学生がいたのはうれしかったですね。

牛めしとカレーの「あいがけ」580円(単品、税込み)。三品食堂の「三品」とは牛めし、カレー、トンカツのこと

緊急事態宣言が発出され、4月8日に大学のキャンパスが立ち入り禁止になると同時に、三品も休業しました。5月1日に『報道ステーション』(テレビ朝日)の取材を受け、その日の夜に放送されたのですが、反響がすごかったです。映し出された早稲田の街の様子が、学生がたくさんいてにぎやかなイメージからかけ離れた、ゴーストタウンのような雰囲気だったことにショックを受けた人が多かったようです。放送後には現役の学生だけでなく、たくさんの卒業生からも激励のメールや電話をいただきました。

その中の一人が、早稲田の卒業生で応援部出身の木暮美季さんです。力になりたいと連絡をくれて、当初は街全体を支援するクラウドファンディングを提案してくれたのですが、一人一人思い入れのあるお店もあるだろうし、お店を直接支援できる形にできればと伝えたところ、「わせまちマルシェ」というECサイトを立ち上げてくれました。サイトに各店舗が食事券といった電子チケットや商品などを出品しており、その売り上げの5%と振込手数料を引かれた残額が、購入店舗に寄付される仕組みです。6月1日から8月31日までの3カ月間の運営ですが、これから掲載店舗も増えていきますし、私がデザインした「コロナ撃退Tシャツ」も用意しました。多くの方に支援していただければと思います。

他にも、現役学生が主体となって「ワセメシ合同クラウドファンディング」を立ち上げてくれたり、街の様子や飲食店の情報、店員からのメッセージを集めて発信したいと「早稲田の街応援プロジェクト」を始めてくれました。こうして現役学生や卒業生が動いてくれていることを、街の人間としてとてもうれしく思います。

(左)店内には歴代の寄せ書きも飾られている
(右)北上さんデザインの「コロナ撃退Tシャツ」(イメージ)。色はガーネッドレッドの他、デイジーイエロー、ピーコックグリーンの計3色、サイズはS、M、L、XLを用意(3,980円、税込み)

緊急事態宣言解除後、5月末頃から営業を再開する店舗が出てきています。三品も6月1日に営業を再開しました。初日には「待ってたよ」と常連さんが来店してくれました。現在は短縮営業となっています。入店時には手の消毒をお願いし、席数は7席減らして12席にしました。満席時でも「密」にならないよう安全面を考慮しての対策ですが、以前の光景と違うのは少し寂しいですね。

このようなご時世で皆さんが大学に来られないのは残念ですが、早稲田の街はみんな頑張っています! 皆さんに会えるときが来るのを楽しみに待っています。

店舗情報
【店名】
三品食堂
【住所】東京都新宿区西早稲田1-4-25
【TEL】03-3202-6563
【営業時間】6/29時点:月・火・木・金曜 11:30~14:00、水・土曜 11:30~13:00
平時の場合:月・火・木・金曜 11:00~14:30、水・土曜 11:00~13:00
【定休日】日曜・祝日・大学休業期間中は不定期
【Twitter】@sanpin_shokudo

「愛がなければ成り立たない」 三品食堂×フクちゃん 伝説のワセメシ対談

自家焙煎珈琲の店 ぷらんたん
「Go for broke!」

店主の前田さん。毎日バイクでお店まで通っている

店主 前田 広喜さん

店名の「ぷらんたん」はフランス語で「春」を意味します。今年は卒業式・入学式が中止、新歓イベントもなく、夏休みの一斉休業期間よりも人が少なく、とても寂しい春でした。

緊急事態宣言を受け、お店は休業していたのですが、宣言が解除された翌日から豆の仕込みなどを行い、5月28日に営業を再開しました。通常は18時までの営業ですが、現在は少し早めて17時には閉めています。6月に入るまでは人の動きがなかった南門通りも、最近は歩く人の姿が少しずつ増えています。それでも1日に来店するのは常連さんを中心に、いつもの2割ほどです。営業時間は状況を見て変えていくつもりですが、しばらくはこの状態が続くだろうと覚悟しています。

(左)ゆったりとした店内
(右)コーヒーか紅茶が付く「日替わりランチパスタ」770円。この日はペペロンチーノ。コーヒー単品は400円(テイクアウトは270円)から(全て税込み)

珈琲焼酎。右が漬けたばかりで、左が1日たった状態

わせまちマルシェ」にも出品しています。ECサイトを立ち上げた木暮さんが学生時代にお店を利用してくれており、声を掛けてくれました。返礼品には来店が難しい方も多いと考え、コーヒー豆や珈琲焼酎、紅茶焼酎を用意しています。おかげさまで地方に住む卒業生などたくさんの方からオーダーをいただいており、以前のようにどんどん焙煎(ばいせん)しないといけない状態になってきています。ちなみに、珈琲焼酎と紅茶焼酎はお店では予約のみの提供で、通常メニューには載せていない裏メニューです。コーヒー豆を焼酎に10日程度漬けて抽出するため時間が掛かるんです。紅茶焼酎も茶葉から抽出しますし、どちらも濁らないよう工夫もしているので、コーヒーと焼酎を単純に割るものとは全く別物ですよ。

皆さん、「Go for broke(当たって砕けろ)」の精神で頑張っていきましょう!

店舗情報
【店名】
自家焙煎珈琲の店 ぷらんたん
【住所】東京都新宿区戸塚町1-101-13
【TEL】03-3202-8333
【営業時間】6/29時点:11:30~17:00
平時の場合:11:30~18:00
【定休日】日曜・祝日(貸し切りの場合を除く)

南門通りを眺めながら、自家焙煎コーヒーとパスタでゆったりランチ

油そば専門店 麺爺
「皆さんがキャンパスに戻ってきた際に、お店が集う場所であるために」

責任者 石田 正徳さん

「おうち麺爺」は5食(麺とタレ各5食、チャーシュー300g、ニンニク小袋5袋)で3,000円(税込み)から。配達店長は送料無料

緊急事態宣言後も営業を続けていたものの、日に日に来店する方が減り、外に出ても人がおらず、早稲田の街はまるで年末年始のような静けさでした。そのため、いったん4店舗全てを休業しました。

「店内営業ができないなら自分たちが行くしかない!」と始めたのが、各店舗の店長が23区内を配達する「配達店長」です。しかし、調理したものを配達しておいしい状態で食べていただくには限界があります。そこで在宅時間が長い今だからこそ、調理前の材料を届けて各自で調理していただく「おうち麺爺(めんじい)」というスタイルにしました。その後、全国配送を始め、メニューも少しずつ充実させています。現役学生だけでなく地方に住む卒業生からのオーダーも多く、福岡で暮らす卒業生から50食注文したいという連絡を受けたこともありました。SNS上では「おうち麺爺コンテスト」を開催中で、皆さんがいろいろなアレンジを加えた「オリジナル麺爺」を披露してくださっています。

しかし、事態の収束が見えないことから、5月22日に西早稲田店を閉店しました。このような状況で励みになるのが、お客さまからのメッセージです。その中には、配達店長で西早稲田の店長を指名し、感謝の言葉を掛けてくれる学生がいました。家族で一緒に食べたという報告も多いです。普段油そばを食べる機会がないであろう親御さんに麺爺の味を知っていただけただけでなく、油そばの話題で家族の会話が盛り上がったことを想像するとうれしくなります。

宣言解除後も店内営業はせず、配達店長と全国配送をメインとしています。店内営業の再開は大学の方針を見て判断していきます。

慣れないことで学生も大学も飲食店も、みんなが大変な状況です。誰かを責めることなく、耐えて、日常が戻ることを楽しみに過ごしましょう。皆さんがキャンパスに戻ってきた際、集う場所としてお店が残っているように、私たちも頑張っていきます。

(*学生スタッフによる「おうち麺爺」体験レポートはこちら!)

早稲田店の様子

店舗情報
【店名】
油そば専門店 麺爺 早稲田店
※他に、馬場下店、麺爺ラボ(油そば研究所)もあり
【住所】東京都新宿区早稲田町69-4
【TEL】03-6278-9980
【営業時間】6/29時点:東京23区内の配達(配達店長)、全国配送のみ
平時の場合:月~土曜 10:30~23:00、日曜 11:00~21:00
【Webサイト】http://menzy.jp/w/
【Twitter】@menzy_abura

“味変”が楽しい油そば「麺爺」 幻の店名を知っていますか?

CHOPPERS
「どんな状況でも食べる楽しみ、満足感を。所沢で頑張っています」

オーナー 石田 嘉広さん

テイクアウトでは提供していなかったダブルバーガー(1,300円、税別)も、イートインで復活

3月に入ってから徐々に来店客数が減っていきました。週末は平時の来店客数より少し減った程度でしたが、平日のダメージが大きく、3月後半から4月に入ると全体的に減りました。そこで、緊急事態宣言後の4月18日からテイクアウトのみの営業に切り替えました。週末やランチタイムに来客が集中し、店内にイートインとテイクアウトの方が混在してしまうので、お客さまやスタッフの安心・安全を考慮したためです。

テイクアウトでは、お客さまをお待たせしないようスピーディーにお渡しができればと思い、メニューを限定しました。ディナータイムでのみ提供していた牛すじビーフカレーも加えた、この期間限定の「特別メニュー」のチラシを作り、近隣の住居などにポスティングをしました。また、テイクアウトは電話のみの受付とすることで、引き取り時間を調整し、お客さまが重ならないように配慮しました。緊急事態ということもあり、ほとんどのお客さまがこのような対応に納得してくださいました。

6月に入りイートイン営業を再開したのですが、お客さまも出来立てのハンバーガーをかぶりついた後は、笑顔で楽しそうでした。感染防止対策としてスタッフの手洗い・うがい、マスク着用、アルコール消毒、座席数制限、換気を行っています。これは国内で新型コロナウイルスの感染者が増え始めた2月末から徹底しています。イートインの来客数は少しずつ増えてきていますが、以前のような状態に戻るには時間が掛かりそうです。

どんな状況でも食べる楽しみ、満足感を味わってもらえるように日々頑張っています。ぜひ、皆さまのご来店を所沢でお待ちしています。

(写真左)テイクアウトのみで営業していたときの様子
(写真右)6月に入ってからイートインを再開。席数は減らしている

店舗情報
【店名】
CHOPPERS
【住所】埼玉県所沢市小手指町3-11-19 メイゾン小手指弐番館 1階
【TEL】04-2941-4820
【営業時間】11:00~15:00、18:00~21:00(ラストオーダー20:30、木曜はランチタイムのみ)
【定休日】金曜、不定休(詳しくはFacebookにて)
【Facebook】choppers.kotesashi

所沢のハンバーガーと言えばココ 国内外を食べ歩いたオーナーこだわりの味

SJC学生スタッフが挑戦! おうちでワセメシ

「『おうち麺爺』で新たなワセメシの味わい方を発見」

早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ)
文学部 4年 我妻 はな(あがつま・はな)

「おうち麺爺」にソワソワしながらトッピングを準備

一口食べると、外出自粛期間前によく耳にした、友人の「麺爺行こうよ!」という言葉が頭に響きます。「麺爺」は私が何度も食べているワセメシで、これまで大学生活のあらゆる場面に登場してきました。サークルの演奏会へ行く前、麺爺に駆け込み素早く平らげたものの、開演ギリギリになってしまい猛ダッシュ、真っ赤な顔でホールの扉を開け、友人たちに大笑いされたこともありました。

その麺爺が休業中の今、家で食べられる「おうち麺爺」を始めたと聞き、最初は「本当にお店と同じ味が楽しめるのかな?」と、不思議な気持ちでした。

今回は「黒(醤油味)」に挑戦です。麺をゆでている間に、専用タレ袋をお湯で温め、電子レンジでチャーシューをチン。同封の「作り方指南書」には「麺の湯切りが一番大切」とあります。もうすぐ麺爺にありつけるぞ、とソワソワしながらも、勢いよく湯を切りました。

自宅に届いた麺・専用タレ・ニンニク(左)とチャーシュー(右)

箱の中には「作り方指南書」(左)と、普段は店内でもらえるスペシャルカードやアンケート(右)も同封されていました

せっかくおうちで食べられるんだから、家族みんなで、というのが理想かもしれないけれど、独り占めしたくなります(笑)。 1食目は羨望(せんぼう)の目を集めながら一人で、翌日は妹と一緒に食べました。本当においしいと思った時にしか出てこない、妹の「うまいね!」を聞けて、私はとってもうれしいです。

初「おうち麺爺」はもやし、生たまご、ネギをトッピングしてみました

最初は付属のチャーシューに、もやし、生たまごをトッピング。外出しないので、大好きなニンニクもしっかり入れます。ネギを加えると、「そうそうこの味、おいしい!」と一気に麺爺らしい味になりました。別の日は豚しゃぶやソーセージを入れてみたのですが、どの具材にもよく合って、普段とは違った味わいになりました。

ソーセージなど、おうちならではの組み合わせも楽しみました

味変(あじへん)の定番、山椒(さんしょう)やお酢を加えると、そろそろどんぶりの底が見えてくる…。あれ、おなかいっぱいになってきた? お店でいただく時は、麺増券で100グラム分を追加したり、チャ丼(チャーシュー丼)を付けたりしていました。おうち麺爺は並盛と大盛のちょうど中間の量だそうで、それで満腹を感じてしまう自分にガッカリしました。自粛期間で胃が小さくなったのか、はたまた若さを失ってきているのか…。

自宅で麺爺を食べられる日が来るとは、思い掛けない形で新たなワセメシの味わい方ができた気がします。おうち麺爺や自粛期間の出来事を友人と話しながら、お店で味わえる日が来ることを楽しみにしています。

「油そば専門店 麺爺」責任者 石田さんより

石田さん提供

コツは「湯切り」です! これをしっかりしないと味が変わってしまいます。皆さんも冷蔵庫にあるものを使ってぜひ「おうち麺爺」を楽しんでみてください。早大生と卒業生が協力してYouTubeで「おうち麺爺」の動画を投稿してくれていますので、そちらも参考にしてみてください。

【次回フォーカス予告】7月6日(月)公開「SNS特集」

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