【開催レポート】生物多様性を守ろう!外来種引き抜きボランティア
学生スタッフリーダー 鈴木 論平
はじめに
2025年6月28日(土)、狭山丘陵パートナーズ様のご協力のもと、外来種引き抜きボランティアを行いました。当日は、早稲田大学の学生3名が参加しました。活動の内容と参加者の声をお伝えします。
企画の目的
このボランティア活動の目的は、環境保全の活動への参加を通して外来種が引き起こす問題について知ることです。外来種が引き起こす問題とは、外来種が増えすぎることで、生態系のバランスが崩れたり、在来種が絶滅の危機にさらされたりすることが挙げられます。外来種駆除の活動を通して、自然環境の保全への取り組みの必要性について考える機会にしたいという狙いがありました。
活動当日の様子
はじめに、活動に向けた準備を行いました。ここでは、狭山丘陵パートナーズの方から、公園内の活動の際の道具の取り扱いや、引き抜く植物について説明をしていただきました。今回引き抜いた「キショウブ」という植物は、日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている植物でした。
次に、活動場所まで移動を行いました。写真は移動中の様子です。公園の爽やかな風を受けながら、活動を実施する場所まで移動しました。活動日は天候に恵まれ、暑さを感じる中の作業となりました。

<公園内を移動している様子>
活動場所に着くと、引き抜く植物「キショウブ」の実物を見ながら、その特徴や引き抜き方などを再度解説していただき、作業を開始しました。キショウブは、1メートルほどの細長い葉を持ち、根が深く張ってしまう植物でした。水路内に再び生えてこないようにするために、根を深くまで掘る必要がありました。加えて、作業を行う際に、足場がぬかるんでおり引き抜いた反動で泥に入らないようにすることが大変でした。
![]() <キショウブ引き抜き作業の様子> |
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休憩の時間には、狭山丘陵パートナーズの方から公園の環境保全のボランティアの取り組みについて説明をしていただきました。公園の護岸工事の際に、在来種のノジトラノオ、ワレモコウを守るためにボランティアさんの活動により別の場所に植え替えられたことも説明していただきました。狭山公園は、多くの方に利用されているだけでなく、多くのボランティアの方によっても維持管理されていることがわかりました。
狭山公園内では、外来種が入ってきたために、本来の在来種が生えてこなくなってしまう恐れがあるとのことでした。そのため、将来生えてくる公園内の在来種のために、一本も残さずに引き抜こうという気持ちになりました。
![]() <作業前の様子> |
![]() <作業後の様子> |
振り返り・参加者の声
最後に、活動の振り返りを行いました。参加者からは、活動内容の持つ意義や、外来種を引き抜くことによって元あった植物と置き換わってしまうことを知れたという声が寄せられました。また、今回の活動を通じて植物に関する問題について関心を持ったため、身の回りの植物について目を向けていきたいとの意見も寄せられました。

<活動後の集合写真>
終わりに
今回の活動は猛暑の中でありましたが、体調不良者や怪我等が発生せず、無事に終えることができました。昨年に引き続き、活動にご協力いただいた、狭山丘陵パートナーズの皆様に改めて感謝申し上げます。私自身も、環境に関する問題に対して関心を持ち続けていきます。