【開催レポート】想いを未来に届けよう 被災写真洗浄ボランティア
学生リーダー 鈴木 論平
2025年2月23日(日)、千葉県流山市生涯学習センターで開催された写真洗浄ボランティアに参加しました。活動の様子と参加者の声をお伝えします。
写真洗浄ボランティア
写真洗浄ボランティアとは、津波や洪水などの災害により汚れてしまった写真を洗浄・復元する活動を行うボランティアです。この活動は、能登半島支援活動の一環としても行われており、現地に赴かずとも支援ができる点が特徴です。そのため、東京都内でもボランティアとして支援に携わることができます。
今回私たちが参加させていただいたのは、千葉県流山市で活動を行っている被災写真洗浄活動@流山 様です。今回扱った写真は、東日本大震災の際に南相馬市の方が所有されていたものでした。
活動内容
当日は、午前中にオリエンテーションを行い、午後は写真の保存に関する作業を進めました。はじめにオリエンテーションでは、活動内容や写真をお預かりしている南相馬市について解説をしていただきました。その中で、自治体による写真を返却する活動が縮小しているという現状や、洗浄された写真が辛い記憶を呼び起こしてしまうため、返還を望まない方もいることについてお話を伺いました。
さらに、南相馬市の方が東日本大震災でどんな被害を受けたのかについて、福島県の地理的特徴を交えて説明がありました。これにより、震災が地域に与えた影響について、具体的に知ることができました。また、福島県の伝統的な祭りである「相馬野馬追」についても映像とともに解説していただき、文化についての理解を深める貴重な機会になりました。
実際の作業では、「手がかり情報の抽出」という活動を主に行いました。これは、持ち主がわからない写真から、探す手がかりとなる情報を整理して、データにするという作業です。アルバムの中から映っている人物や場所、撮影時期、行事等の情報を集め、持ち主の方に見つけてもらうためには、どんな情報が必要かを考えながら作業を進めました。
当日取り扱った写真には、修学旅行、家族旅行、社員旅行に加えスナップ写真が多く含まれており、どれも思い出として振り返る際に大切なものばかりだと感じました。私は、一刻も早く返還を望む持ち主の方のもとにかえることを願いながら作業をしていました。
参加者の声
災害からの復興について、インフラ等の復旧や復興だけではなく写真のような心に関わる部分の復興というものも大切だと思うようになったという意見や、活動に実際に参加することで写真の影響力を改めて感じたとの意見が寄せられました。
最後に
写真洗浄ボランティアは、震災ボランティアの一環です。現地での直接的な支援も重要ですが、写真を通じて被災地とは離れた場所で支援が可能であることを広く知っていただければ幸いです。
活動にご協力いただいた被災写真洗浄活動@流山 様、並びに参加者の皆さまに、心より感謝申し上げます。ご協力ありがとうございました。