The Hirayama Ikuo Volunteer Center (WAVOC) 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)

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【開催レポート】生物多様性を守ろう!!東大和公園でのアカマツ保全ボランティア

【開催レポート】生物多様性を守ろう!!東大和公園でのアカマツ保全ボランティア

学生リーダー 為我井 遥 

WAVOCでは、2024年11月9日(土)に「アカマツ保全ボランティア」を実施しました。2024年春に実施した「外来種引き抜きボランティア」に引き続き、狭山丘陵の生物多様性保全に取り組みました。本レポートでは当日の活動の様子をお伝えしていきます。ぜひ最後までお読みください。

今回は、武蔵大和駅から徒歩15分の場所にある、東大和公園で活動をしました。東大和公園は、狭山丘陵で最も美しい雑木林の残る公園であることから雑木林博物館とも名付けられています。

初めに、協力してくださる狭山丘陵パートナーズの方から、東大和公園の案内とアカマツについての説明がありました。公園内を案内していただきながら、今回活動するエリアの現状や植物の状態を確認しました。ボランティア活動がしばらく開催できていなかったとのことで、公園内は草が生い茂っていましたが、その中にきれいな紫色の花が咲いているのを見つけました。
「リンドウ」と呼ばれるこの花は東京都のレッドリストに載っており、絶滅のおそれのある野生生物です。生存を脅かす原因は草地開発、採取、管理放棄であり、これらは人為的なものだと言えます。東大和公園でリンドウが見られたのは、園内の手入れが行き届いているからだ、と感じました。
アカマツは、かつての狭山丘陵では多く見られたものの、病気や環境の変化によって、減少傾向にあります。アカマツの保全活動は、アカマツを生息地とする「ハルゼミ」と呼ばれる絶滅危惧種を守ることにもつながるそうです。

午前中は、下草刈りとアカマツの実生の掘り取りを行いました。まず、アカマツの実生を見つけやすくするために、下草刈りをしました。剪定ばさみを使用して、下草を刈っていきます。その際に、アカマツの実生を刈らないように細心の注意を払いました。コウヤボウキという可愛らしい花やアオオサムシと呼ばれる背中の光沢が特徴的な虫も見ることができました。軍手と服をササクサの穂だらけにしつつ、見つけたアカマツに枝を立て、目印をつけていきます。中には見落としてしまいそうな小さな実生もあり、宝探しをしている感覚で楽しみながら活動しました。2つの実生を見つけることができ、嬉しかったです。

そして、次の工程として、実生の掘り取りを行いました。ベテランボランティアの方からレクチャーを受け、いざ実践です。協力しながら、掘り取った実生を土ごとカップに入れます。この作業でポイントとなるのは、根っこを切り取ることなくすべて掘り取ることです。私たちが掘り取った実生はその後、都立八国山緑地に子ども達の手によって植樹されました。多くの人の手によって守られたアカマツの成長を楽しみにしています。

計22株の実生を掘り取ることが出来ました!

午後は、通路の整備として下草刈りを進めました。公園を訪れた方が歩行しやすいように、たくさん生えてきてしまっている草を刈り、通路を広げます。低い姿勢での作業は大変でしたが、公園の環境整備を体験することが出来ました。

ボランティアの方によると、現在東大和公園となっている場所は、当初団地になる計画だったそうです。市民の方が自然を守るために団地への開発計画に反対したことで、都立公園になりました。当時の方々の思いも背負い、憩いの場となっている公園を維持していくことが求められます。そのためには、ボランティアによる環境整備も重要ですが、ゴミを捨てない、立ち入り禁止の箇所には入らないといった、公園の利用者が基本的なマナーを守ることが重要です。多くの人々の協力によって、豊かな自然が残されているのだと感じる活動でした。

狭山丘陵パートナーズ、公園のボランティアの皆様ありがとうございました。

 

 

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