The Hirayama Ikuo Volunteer Center (WAVOC) 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)

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【教員便り】災害ボランティア研究会による輪島市での活動~能登災害復旧復興ボランティア~

【教員便り】災害ボランティア研究会による輪島市での活動~能登災害復旧復興ボランティア~

早稲田ボランティア・プロジェクト「災害ボランティア研究会」担当 佐々木俊介

概要

2024年8月10日から27日まで、石川県輪島市において令和6年能登半島地震で発生した被害に対する復旧復興ボランティアを、学生3名とともに行った。本活動では、大阪府吹田市による石川県輪島市への支援の枠組みの中で行われた諸活動の一部に参加させて頂いた。本活動には、金沢大学の原田先生および東京大学の奥田さん(4年)にもご参加頂けた。本活動の参加者たちは、輪島市および吹田市のご厚意により、ふれあいプラザ二勢に宿泊することができた。参加者たちは、自治体の方や教員を問わず、あだ名で呼び、協力しあって、1)避難所の設営、2)支援物資の整理と配布、3)廃棄物の整理、4)神社の瓦礫撤去、5)キリコ祭りの準備などを行った。

1)避難所の設営

小学校において、避難所集約業務を行った。輪島市を含め被災自治体では、2024年8月の時点においても、避難所で生活されている方々がおられる。避難所の統廃合も行われており、本活動では、避難所の集約業務として、避難所の設営を行った。

避難所の設営では、避難所での生活の困難が少しでも解消できたらという思いから、手もとにあるものを使って、様々な道具を製作した。各ブースの設置は、テント張りや段ボールベットの製作など複数の作業があり、皆で協力して行った。

作業の様子

2)支援物資の整理と配布

公民館において、支援物資の整理と配布を行った。作業は、1日目と2日目に分かれ、支援物資の整理は主に1日目に行い、2日目は主に配布を行った。配布物は、食品や衣類などであり、サバ缶は、作業に参加した皆の記憶に残るほどの量と重さだった。支援物資の配布の際には、学生たちは、地域の方々に支援物資の説明を行うとともに、高齢者には運搬の手伝いを行った。

支援物資の整理と配布

3)廃棄物の整理

上記とは別の公民館において、廃棄物の搬出業務を行った。廃棄物は、避難生活に必要となったものが中心で、食器や布団などが多かった。廃棄物の保管場所には、避難所となった施設にもともとあった物品も置かれており、廃棄物と施設の備品を分けながら整理を行っていった。

4)神社の瓦礫撤去

重蔵神社において、瓦礫の撤去作業を行った。重蔵神社は当地に古くからある神社で、令和6年能登地震では大きな被害を受けた。原田先生と金沢大学の学生さんたちは、地震発生以来、重蔵神社での活動を続けている。※1 作業は、梁や瓦の撤去が中心で、使用されている木材の太さや、能登瓦の厚さから、重労働となったが、非常に達成感があった。

5)キリコ祭りの準備

金沢大学の学生の皆さんと一緒に、キリコ祭りの準備にも参加することができた。キリコ祭りは、「江戸時代から続く祭りで、能登一円の住民が参加する一大イベント」で、能登の各地で開催される。準備に参加したのは、輪島大祭で、重蔵神社において神輿やはっぴの準備を行った。

準備だけではなく、祭りの本番にも参加することができた。金沢大学の学生の皆さんや重蔵神社に関わる方々と一緒に神輿を担いで、町内を練り歩いた。神輿が通るルートには、倒壊したままの建物や仮設住宅など、復興の途上であることを印象付けるものが多くある。

祭りの最後には打ち上げ花火が行われた。神輿の最終到着場所近くの輪島キリコ会館が、花火の会場となっていた。別作業を行っていた吹田市の職員の方々も駆けつけてくれ、皆で花火を見ることができた。

参加学生の感想

参加学生からは、「瓦礫の撤去から避難所設置まで様々な活動を行うことができて良い経験になった」「吹田市の方が分け隔て無く接してくれてうれしかった」「輪島にまた来たい」「吹田に行ってみたい」という話が出たうえ、他の場所でも行うボランティアに参加したいという発言があった。実際に、10月に、輪島市を再度訪問するとともに、吹田市役所を訪問する予定となっている。

今後に向けて

今後も、輪島市の復旧や復興に向けた活動に参加していきたい。そのために、輪島市の職員の方々との関係の強化や、原田先生との協働の方法について考えていきたい。現状において、輪島市の職員の方々との関係の強化については、研究活動を通じた協力関係の構築を模索している。原田先生との協働については、金沢大学ボランティアさぽーとステーション災害ボランティア研究会の関係強化を模索している。また、今回参加してくれた学生たちが、次の活動について様々な提案をしてくれており、次に向けて、学生自身もリードしていってくれている。

謝辞

本活動は、我々を快く受け入れてくださった輪島市の皆様とともに、輪島市役所の皆様、ふれあいプラザ二勢の皆様、最初にお声がけ頂いた有吉さん、柴野さん、塩津さんをはじめとした吹田市役所の皆様、輪島市において活動されるNGOの皆様、金沢大学の皆様のご協力によって実現することができました。我々の活動を支えてくださった皆様に心よりお礼申し上げます。そして、一緒に作業を行った、あべちゃん、あまのっち、おうちゃん、おっくん、くどうさん、そうり、てっぺいさん、なおくん、ふくちゃん、まっちゃん、有意義な時間をありがとうございました!

 

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