第4回 地道な草むしり~丹波山村の伝統作物をつなぐために~
ー体験的学習科目「狩猟と地域おこしボランティア」2024年度春学期ー
久住ひかる(社会科学部2年)
2024 年 5 月 26 日、私たちは山梨県丹波山村で実習をおこなった。そこで印象に残ったのは、雑草の処理の地道さだった。実習の内容は、丹波山村の在来種である地大豆の植え付けだった。そこで私たちは、丹波山村の地大豆を植え付けるグループと、雑草が生い茂っている畑で草むしりをするグループに分かれて作業することになり、私は草むしりグループに入った。

草むしりの様子
作業前、草むしりは簡単な単純作業だと思っていた。しかし、実際は、想像以上に体力を要する重労働であった。雑草は、すぐに引き抜くことができるものだと考えていたが、力をこめないと抜くことができず苦戦した。1 時間ほど作業しただけで腰が痛くなる。体力がなくなり、思うように体が動かない。2 時間の作業が終わるころには、息が上がり疲労感が押し寄せてきた。植え付けをする前の段階で、これほどまでに体力を消耗するものなのかと衝撃を受けた。

草むしり前と後の畑
私たちがおこなったのは草むしりだけなので、その後に、機械で土をならす作業や植え付けの工程も残っている。農業の大変さを少しだけ理解した気がする。しかし、今回私たちが作業をしたのは、比較的抜きやすい雑草の生えていた畑だったそうだ。また、作業面積も狭かった。農家の方は少人数で、広範囲に生い茂った抜きにくい雑草を相手にしていると知り、高齢者には厳しい作業だと痛感した。耕作放棄地が生まれてしまう理由も理解できる。

地大豆の味噌
6 月 23 日の 2 回目の実習では、去年この授業「狩猟と地域おこしボランティア」を履修していた学生が植えて収穫した地大豆の味噌をいただいた。地大豆の継承に少しでも関われたことは、とても良い経験になったと思う。
体験的学習科目「狩猟と地域おこしボランティア」
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