【開催レポート】第2回献血ルームツアー ~献血ルームってどんなところ?~
WAVOC学生リーダー 永田 玲奈
2024年3月7日(木)に、新宿東口献血ルームにて「献血ルームツアー ~献血ルームってどんなところ?~」を開催し、赤十字や献血に関するお話を伺ってきました。私自身、これまで献血ルームを訪れたことはありませんでしたが、今回のツアーで献血についてとても身近に感じるようになったので、本レポートを通して献血に興味はあるけれど勇気が出ない…という方に少しでも献血の雰囲気をお伝えできればと思います。
献血ルームに到着すると、スタッフの方々が温かく迎え入れてくださり、早速ツアーが始まりました。
まず、赤十字社の活動についてお話ししていただきました。赤十字社はもともと1859年のイタリア統一戦争をきっかけに、戦争負傷者のための救護団体として設立されました。その後活動の幅を広げ、現在日本赤十字社では、災害救護活動、血液事業、赤十字病院、児童養護施設や保育所の運営、看護師の育成、救急法の講習会…など「人道支援」に関する多岐にわたる活動が行われています。
活動の柱である災害救護活動については、今年発生した令和六年能登半島地震においても赤十字から多くのチームが派遣され、医療チームによる診療、救援物資の配布などが行われているそうです。赤十字が、災害の多い日本にとって欠かせない役割を担っていることを強く実感しました。
私が特に印象に残っていることは、赤十字の活動資金に関するお話です。赤十字の活動はそのほとんどが「寄付金」によって支えられているのですが、みなさんは「義援金」と「寄付金」の違いについてご存知でしょうか。赤十字において、義援金は災害発生時などに被災地に送られるお金、寄付金は赤十字社の活動資金に充てられるお金のことを指し、両者は区別されます。義援金はその全額が被災地へ送られ、義援金の管理費や支援物資の費用はすべて寄付金から支出されているのだそうです。災害発生時に金銭的な支援をしようと考えた際、被災者を直接支援する義援金の方に目を向けてしまいがちですが、このお話を聞き、災害救護活動の資金となる寄付金も義援金と同様に重要なものだと感じました。
赤十字の活動についてのご説明の後、献血についてご説明いただきました。みなさんは、献血でいただいた血液が何に一番使われていると思いますか。献血というと、怪我や手術などで輸血として使われている場面を想像する方も多いかもしれません。しかし、実際は血液疾患などで定期的な輸血を必要とする方に使用されることが多いのだそうです。病気の方々にとって、献血はなくてはならないものです。このお話を伺い、献血が一度きりではなく継続的に必要である理由がよくわかりました。
お話の後には、実際に献血ルーム内を案内していただきました。この日は平日でしたが、献血に来ている方が多くいて驚きました。ルーム内にはたくさんの種類の飲み物や漫画などがあり、皆さんリラックスした様子でした。また、献血ルームでは、占いなどのイベントも定期的に開催されているそうです。そういったイベントを楽しみに献血ルームを訪れてみるのもいいかもしれません。
今回お話を伺う中で、献血について初めて知ることがたくさんありました。これまで、献血に対して漠然とした不安がありましたが、今考えると、それは私が献血について何も知らなかったからなのだと思います。ツアーの後、実際に献血をしましたが、スタッフの方も看護師の方も親切にしてくださり、緊張せずに献血をすることができました。近年、若い世代の献血者の減少が深刻な問題になっていますが、まずは献血について知ることが私たちの第一歩になるのではないでしょうか。本レポートを読んで、献血に興味を持った方は勇気を出してぜひ献血ルームに行ってみてください。
※献血をすること以外にも、献血ルームの運営支援ボランティアという形での関わり方もあります。通年で受け付けていますので、献血に関心がある方はお問い合わせください。
【通年募集】新宿東口献血ルーム 運営支援ボランティア募集 – 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC) (waseda.jp)