2023年9月に発生した豪雨の被害を受けた福島県いわき市において、10月28日(土)~29日(日)にかけて復興支援ボランティア活動に参加しました。参加した学生の声をお届けします。
いわき市災害復興支援ボランティアに参加して
人間科学部2年 本澤志歩
今回は早稲田大学の学生6人とWAVOC職員2人、計8人で2日間活動を行いました。1日目は、朝7時東京発の特急でいわき駅へ向かい、9時半に到着したと思いきや、そのまま10時頃ボランティアセンター本部へ。
「朝早かったでしょう」などと、現地のボランティアセンター職員さんとお話ししながら、手続きをして現場へ車で向かいました。
現場では家の室内の床清掃、家具の運び出しを行いました。最初は乾いた泥や砂で一面真っ暗だった床は、ブラシで擦ったり、雑巾で磨いたりを繰り返すうちに、みるみると元のフローリングの色を取り戻していきました。でも、仕上げをしている最中に、隅っこに溜まった砂の掃除し忘れに気がつきました。目に見えやすい広い床の汚れにばかり囚われていたせいで清掃の順序が前後してしまい、少し作業が非効率になってしまったことが、次に繋げるべき反省点です。
お昼は白水阿弥陀堂そばの野原で、リフレッシュがてら皆でご飯を食べました。その後作業を再開しましたが14時頃雷雨に見舞われ、作業を1時間ほど早く切り上げることとなりました。1日目、災害ボランティアをするのが初めてという学生が多数であったことから、手探りの状態での活動でしたが、「ここは絶対に綺麗にして帰るぞ」「あと少し!」など、前向きな声かけが絶えない、良い雰囲気の中で作業をすることができました。
2日目は、前日とは違う現場で午前中のみの活動でした。主に、建物周辺の固まった泥をシャベルですくい、土嚢袋に入れていく作業です。これらの泥は放置すると臭いが発生するため、除去する必要があります。私は作業中しながらのタイムキーパーを担当しました。重くて固い土との戦いは体力を使うため、「20分作業、3分休憩」のルーティーンを徹底しました。秋の涼しい1日でありながらも、皆汗をかくほどひたすら作業を行いました。終えた後の気持ちの良い疲労と、だんだんと大きくなっていく重い土嚢袋の山が私たちの頑張りを表していたように思います。100袋用意されていた土嚢袋は、2時間の作業でほとんど無くなりました。
災害ボランティアと聞くと、危なくて大変なのではと思うかもしれません。でも実際は、その何倍もの良さや学びを、私たちボランティア側もいただくことができます。馴染みのない現場で現地の方々の暮らしに寄り添いながら、自分ができる作業を考えます。その過程で、現地の方々とのコミュニケーションは欠かせません。それは、暮らし慣れた東京では経験できないことではないでしょうか。そしてもちろん安全面に関しても、自分自身の安全や健康を第一に考慮できる環境が整っています。
私は一つ、この災害ボランティアに参加する時に、いつも楽しみにしていることがあります。それは、東京の同じ場所で勉強をしている早稲田の学生と他県で出会い、仲良くなって同じ東京へ帰るという、少し不思議な関係性を築くことです。ボランティアという同じ目的を持った学生だからか、どこか自分と似たところがあり、もちろん皆それぞれ違う面白い経験もしていて、話していて楽しい。このように新たなつながりが生まれます。
最後に、このような機会をいただいた学生6人より、学生が自ら考えて行動するためのサポートをしてくださったWAVOCの職員さん方、そしてあたたかく迎えてくださった現地の方々に心から感謝いたします。