【開催レポート】多摩川水源森林隊ボランティア
学生リーダー 木瀧ひより
2023年9月30日(土)に、森林ボランティア「多摩川水源森林隊」を実施しました。開催にあたり、東京都水道局にご協力をいただきました。 当日は早稲田大学の学生4名に加え、東京農工大学の森づくりの会のみなさん、東京農業大学、法政大学のみなさんと一緒に、多摩川水源森林隊の一員として、枝打ち作業を行いました。
東京都水道局は、都民へ安全でおいしい水を提供するために、多摩川上流域に水道水源林を120年以上前から所有し良好な状態に管理しています。水道局の管理が及ばない民有林のうち手入れの必要な森林については、2002年に発足した森林隊によって、間伐や枝打等の作業を行い、森林の再生に取り組んでいます。
まず、JR奥多摩駅近くの多摩川水源森林隊事務所にて、東京都水道局及び作業指導を担当している森林組合の方々からお話をいただきました。水道局の方の学生時代から現在に至るまでの経歴を足掛かりとして、どうしてこの仕事に就いたのかということや、仕事のやりがいについてお話を伺いました。森に対する情熱を知るとともに、将来のことを考えるきっかけとなりました。
次に、事務所から車で山梨県北都留郡小菅村内の活動地へ移動し、指導員の方に実際の作業を見せていただきました。その際、ちょっとしたトラブルがありましたが、水道局及び指導員の方が落ち着いて対処している様子を見て、その後の活動も安心して取り組むことができました。緊張感を持って自然と関わることの重要性を再認識し、またプロの方の仕事への責任を目の当たりにしました。
その後、私たちも道具をつけて木に登り、ノコギリで余分な枝を切り落とす枝打作業を行いました。枝打によって、森の中に光が入り、地表に生えている背の低い植物が育ちやすくなります。 木の上は高く、足場が不安定な場所でしたが、指導員さんの丁寧なご指導のおかげで安心して作業することができました。 安全に作業するためにたくさんの道具を身に着けたので、道具の使い方を覚えるのが大変でした。また高いほうへ登るほど木がたわんでいくのが私には怖かったです。実際に作業をやってみることで、指導員の方がすばやく木に登って、美しい断面で枝を切っていた技術の高さを改めて実感することができました。
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今回は他大学の学生と一緒に活動しました。自然が大好きな人たちが集まり、初めて会ったとは思えないほど話が盛り上がりました。素敵な仲間に出会えてとても嬉しく思います。
これまでの私は、水が家に届くまでに、浄水場で水をきれいにしてくれる人がいるというイメージは持っていましたが、浄水場に届く前の水のことを考えたことはありませんでした。しかし広い森の中で、木を一本一本手作業で手入れしていくことは骨の折れる作業であり、また危険と隣り合わせであると感じました。そのような作業をしている人がいるおかげで、多摩川の上流域の森が良好な状態に保たれ私たちは安全でおいしい水を使うことができていることにとても感謝しました。
改めまして、本企画に協力してくださったみなさん、参加していただいたみなさん、誠にありがとうございました。