気づきと学びの空き家改装ボランティア
~体験的学習科目「狩猟と地域おこしボランティア」3~
山中隆一郎(法学部4年)
狩猟と地域おこしボランティアの授業の一環で、丹波山村に訪問し、現地でボランティアを行った。そこで丹波山村で課題となっている空き家問題解決のお手伝いとして、移住者の坂本さんが進めていた空き家の改装作業を手伝わせてもらった。
床のヤスリがけから始まり、ニス塗り、天井のペンキ塗り、調理場予定の壁の防水塗料塗り、家具の組み立てと予想以上の仕事量で驚いた。慣れない作業ばかりで初めは上手く進められなかったが、だんだんと要領を得て、次第に自分たちの力で空き家が新たな姿に変わっていくその達成感は何とも言えない気持ちだった。

※画像1 床のヤスリがけ、粉塵が舞ってなかなかに過酷な環境下での作業
今回この実習を行う中で学んだのは、人と人が協力することの大切さだ。一人で今回のような作業を行うと莫大な時間を費やすことになるが、多くの人で協力し助け合いながら行うことで、短時間で仕上げることが出来た。
と同時に、空き家問題の深刻さも学ぶことができた。10数人で作業し、やっとのことで一つの空き家をリノベーションすることができたが、この村にある空き家はこれ以外にも多数存在する。すべての空き家を改装するには莫大な時間と労力が必要となる。
この問題を解決するには、私達自身が地方に目を向ける必要がある。地方に住む方々だけでなく次の時代を担う私達も地方創生の意識を持ち、身近にできることがあれば積極的に協力し、可能ならばその土地に身を置く。こういったことを意識しておくだけでも、地方創生は今以上に進んでいくと思う。

※画像2 リノベーション作業の記念として、丹波山村に来た印を残させてくれることに。私たちの手形でWの文字
私自身も地方の出身だが、これを機に将来的には地元にUターンし地方創生に関わっていきたいと思うようになった。今回、私はこれが初のボランティアだったが、これからもこのような活動があれば積極的に参加し、地方の活性化に貢献していきたい。
≪体験的学習科目「狩猟と地域おこしボランティア」のこれまでの連載記事はこちらから≫
https://www.waseda.jp/inst/wavoc/news/2021/10/22/6915/