【開催レポート】6/21開催 ユニバーサルシアターでの映画鑑賞
学生リーダー 松田 由希菜
WAVOCでは、2023年6月21日(水)に対面イベント「ユニバーサルシアターでの映画鑑賞」を開催しました。開催にあたり、CINEMA Chupki TABATA 代表の平塚千穂子様にご協力いただきました。このレポートでは、イベントの様子や企画者の感想をお伝えしていきます。
当日は、学生リーダーを含めた参加者10名と、WAVOC職員1名の計11人でCINEMA Chupki TABATAを訪問しました。
こちらのシアターは、City Lightsという団体で目の見えない人に映画を楽しんでもらう活動をしていた平塚様が、誰でも映画を楽しめる常設の映画館を作りたいという想いで設立されたシアターです。
まずは、平塚様から日本初のユニバーサルシアターであるCINEMA Chupki TABATA の紹介がありました。
当日は一名、聴覚障がいを持った方が参加していたので、UDトークという音声が画面上に文字として現れるアプリを使用しながら、お話を聞きました。
参加者はリアルタイムで表示される文字の誤字などを見つけたらどんどん修正していく編集者としてUDトークに関わったので、全員でこのイベントを作り上げている雰囲気にとてもワクワクしました。
お話の後に行ったワークショップでは、実際に映画を聴覚障がい者視点、視覚障がい者視点で見る・聞く体験をしました。
聴覚障がいの体験では、映像は見えるので字幕さえあれば内容が理解できるのですが、音楽等を楽しむことは難しく、一方視覚障がいの場合は、ただの音声だけだとその場の風景が思い浮かばなかったり、状況が理解できなかったりする部分が多々ありました。音声ガイドの体験では、ガイドが映画の内容を理解するのに大きな役割を果たしていると感じました。
休憩を挟み、『心の通訳者たち』という、舞台手話通訳者のドキュメンタリー映画を視覚障がいの方に楽しんでもらうかという試みを記録した映画を鑑賞しました。
視覚でコミュニケーションをとる人、聴覚でコミュニケーションを取る人、また別の方法でコミュニケーションを取る人、人々は言語を超えて繋がることができるんだと、新たな日常を垣間見れた作品でした。
映画鑑賞後は、平塚様のお話や映画を鑑賞した感想、疑問を参加者から共有してもらう時間にしました。
「対話が大事だと思った」
「『目を閉じた世界が目の見えない人の世界ではない』という言葉に非常に考えさせられた」
「障がいや福祉などに関心のない人たちにはどのようにアプローチするべきなのか」
「障がいの有無に関わらず、それぞれが補完しあって一緒に何かを作り上げることに大きな意味があると感じた」
など、参加者それぞれがこのイベントを通して感じたことを思い思いに話してくれました。想像以上にこの時間が盛り上がり、あっという間に終了の時間に。
今回のイベントは、私含めて参加者全員にとって、とても刺激のある時間になったと思います。
また、事後アンケートのコメントの中に「またCINEMA Chupki TABATAで映画を見たい」という声が沢山出て、嬉しくなりました。
誰でも映画を楽しめる社会を作る第一歩になったのではないかと感じております。
改めて、平塚様、当日参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
このようなイベントをまた企画したいと思っていますので、このレポートで興味を持ってくれた方は、ぜひ次回ご参加ください!