実習科目「狩猟と地域おこしボランティア」の履修生による体験レポートです。自然豊かな山梨県丹波山村で、猟師さんや地域おこし起業家さんたちと出会い、履修生は何を感じ考えたのか?
ぜひお読みください!
【最終回】知識と技能と生きる力
ー体験的学習科目「狩猟と地域おこしボランティア」2022ー
中村 竜之介(文化構想学部3年)
大学生である僕たちは普段、知識と技能という2つの観点についてどれだけ意識的になれているだろうか。
「知識ばかりが先行して、それらを活かす術を知らない」という学生の姿をこの3年間で少なからず見てきた。
もちろん自分にもその傾向があるかもしれないことは前提として。

山から降ろしてきたばかりの鹿
11月27日、第二回目の丹波山現地活動。今回の活動では、鹿の解体作業を見学させてもらった。
「鹿の蹄は不衛生なので先に足を落とします」
「皮にはダニが多くついているので身に触れないように剥ぎます」
さらには鹿の骨格の構造なども詳しく説明してくれた。

丹波山の自然
手際よく解体する猟師さんには、鹿に対する十分な知識と、その知識を活用するだけの技能が備わっていた。狩猟や農業で生きる地域の人々にとっては当たり前のことなのかもしれないが、そうした知識と技能の両輪を持つ人の姿は格好よく、普段都会で生活する僕にとってはそれが当たり前の事には見えなかった。
生活すること、生きることとは、本来こうあるべきなのではないか。
今後、自分が第一次産業に関わることがあるかは、僕自身分からない。けれどこの日、鹿の解体作業を通して見せてもらった「生きる力」は大学生にとっても見習うべきことに溢れていたように思う。
体験的学習科目「狩猟と地域おこしボランティア」
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