この度スマートエスイーコンソーシアムでは、DX推進に向けたゴール指向のプロセスと方法論を習得ならびに実践的プロセスとして調査研究しまとめることを目的として「ゴール指向に基づくDX推進へのアプローチ調査研究WG」を2021年7-10月の期間に発足させます。これは2020年に実施し成果をあげた「DX時代のビジネス戦略・要求調査研究WG (2020年)」の後継にあたるものです。
本WGは 約4か月間、オンラインで調査研究活動(全8回)を実施します。参加を希望される方は本ページ下部の申込書に記入の上、スマートエスイーコンソーシアム事務局まで送付ください。なお、2020年のDX時代のビジネス戦略・要求調査研究WGの成果報告についてはこちらからご参照ください。
開催場所
オンライン Zoom(希望者については早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究開発センター40号館 2階 204会議室も利用可)
実施形式
- 新型コロナウイルスに伴う不確定要素もあり、調査研究活動にあたりオンライン参加を基本とします(希望者については早稲田大学会議室も利用可)。
- Jamboard, GoogleDrive等を使用し、成果物は電子媒体にて保存します。
目的
DX推進のテーマである「デジタル時代におけるビジネス目標の達成のための戦略とその実行(運用)」について、主としてITで実現するために有用なゴール指向のプロセスと方法論を座学と演習を通して習得するとともに、DX推進に向けたベストプラクティスや実践的なプロセスを調査研究しまとめることを目的とします。次の手法やツールの習得と利活用を予定しています: 価値分析、 CVCA、GQM+Strategies(*)、ArchiMate ほか (*: GQM+Strategies は DXレポート2中間まとめ付属WG報告書にてDXに取り組むにあたり活用できる手法として取り上げられています)。
<テーマとなるドメイン候補>
「MaaS関連データの連携に関するガイドライン(国土交通省)」を参考として、テーマとなるケーススタディを絞る予定です。
<ビジネス戦略立案のプロセス>
ビジネス目標を達成するための戦略の実行、即ち具体策の運用をプロジェクトの初期(まだ正式に発足していない場合も含め)早期に考え、記述するにあたり有用なゴール指向のプロセスや方法論を演習を通して習得するとともに、DX推進に向けたベストプラクティスや実践的なプロセスを調査研究しまとめます。このプロセスは、以下の計画に示すプロセスと整合性を持たせ、演習と調査研究によりプロセス理解を強化すると共にWG終了後も活かせるものとします。
なお、このプロセスは、経済産業省から2020年12月28日に発行された「DXレポート2 中間まとめ」付属資料である「デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会 ワーキンググループ1 報告書」にて紹介されているGQM+Strategiesをベースにしています。
計画
目的達成のために、価値分析、ゴールと戦略・要求およびビジネスプロセスのデザインの方法論を調査研究するが、WGを離れても扱えるように、教材として「ゴール&ストラテジ入門: 残念なシステムの無くし方」オーム社(提供品)を活用するとともに、演習および調査研究の成果を報告書・論文や事例集としてまとめます。なお2020年の調査研究WGの成果は下記の研究会報告にまとめています。
新谷勝利,野村典文,鷲崎弘宜,吉岡大輔,川崎雅和,高橋久憲,木戸真貴子,岡崎靖子,坂井充,岸田智子,岡啓,赤坂幸彦, “DX時代に必要なゴール指向のデジタルビジネス戦略・要求の枠組みに向けて”, 情報処理学会 第207回ソフトウェア工学研究発表会, 2021
全体の流れは、以下の構造とします。
- 次の手法やツールの習得と利活用を予定しています: 価値分析、 CVCA、GQM+Strategies(*)、ArchiMate ほか (*: GQM+Strategies は DXレポート2中間まとめ付属WG報告書にてDXに取り組むにあたり活用できる手法として取り上げられています)
- 毎回、基本的に一つの演習、発表、議論による改訂を通して、成果物を蓄積及び共有します。
- 早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所ゴール指向デジタル戦略研究会のメンバーが活動をアシストします。
- ゴール指向デジタル戦略研究会において、スマートSEコンソーシアムのWGアシスト参加を通して得た知見をも付加し事例集として完成させます。よって、この事例集の知的所有権は、スマートSEコンソーシアムWGとゴール指向経営研究会の共同所有としますが、その使用にあたっては、制約を設定しないこととします。
日程
全8回とも、金曜日18:30-21:00に開催
第1回 7/16 チームビルディング
1. 8回の学習と研究にあたり、参加者どうしの理解を深め、今後の学習に関するプロセスとDXの予備知識を習得します。
2. 価値分析に使用するツールを学習します。
第2回 7/30 ツール学習 (ゲストレクチャラー 名古屋大学 山本修一郎教授)
1. ゴールと戦略を策定するためのツールを学習します。
2. ビジネスプロセスを設計するためのツールを学習します。
3. 学習に使用するケーススタディを理解します。
第3回 8/6 価値分析1
ケーススタディの中からビジネスのすべてのステークホルダを洗い出し、ステークホルダの持つコンテキスト(課題、悩み、痛み、ニーズ)からステークホルダへ提供できる価値を抽出します。
第4回 8/20 価値分析2
ステークホルダの関係を描き、提供価値の流れをマップ化します。
第5回 9/10 ゴールと戦略1
ステークホルダの価値分析を基に、事業化するうえでのゴール、戦略(施策)を構造化し整理します(GQM+Strategies)
第6回 9/24 ゴールと戦略2
GQM+Strategiesの戦略(施策)を測るKGI、KPIを導出。さらに作成したGQM+Strategiesグリッドを検証します。
第7回 10/8 ビジネスプロセス設計
ビジネスプロセスと活用データを設計します。
第8回 10/22 検証と振り返り
今までの成果物を比較しながら、価値分析~ゴール、戦略策定~DXのためのビジネスプロセスの整合が取れているかどうか検証します。
さらに今までの進め方における課題や改善について議論し、まとめます。
参加会費
13万2千円(税込)
同一組織からの参加の場合、1人目は132,000円(税込)、2人目以降は、一人66,000円(税込)。
参加費には書籍『ゴール&ストラテジ入門: 残念なシステムの無くし方』(オーム社)のご提供が含まれます。
参加資格
スマートエスイーコンソーシアムの会員であること。
コンソーシアムへの入会申込につきましては、下記をご参照ください(入会無料)。
スタッフ
【リーダー】野村典文(ゴール指向経営研究会)
【コリーダー】新谷勝利(早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所)
【顧問】 鷲崎弘宜(早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所)
【ゲストレクチャラー】 山本修一郎 教授(名古屋国際工科専門職大学)
【テーチングアシスタント】 早稲田大学ゴール指向経営研究会メンバー
主催
スマートエスイーコンソーシアム
◆お問合せ先: スマートエスイーコンソーシアム事務局 ([email protected])
共催
早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究機構 グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所
WGの参加申込(2021年7月2日まで)
申込書に必要事項を記載の上、「件名:ゴール指向に基づくDX推進へのアプローチ調査研究WGへの参加希望」として、スマートエスイーコンソーシアム事務局([email protected])宛にメールにてお申込みください。