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低熱膨張合金による 3D プリンター製品が大気球飛翔環境下で 使用可能な高精度変位計測装置に採用 ~日本鋳造株式会社と早稲田大学との共同研究~

低熱膨張合金による 3D プリンター製品が大気球飛翔環境下で
使用可能な高精度変位計測装置に採用
~日本鋳造株式会社と早稲田大学との共同研究~

日本鋳造株式会社が開発した低熱膨張合金*1 の 3Dプリンター製品は、早稲田大学を中心とした、「DREAM 3 プロジェクト(高精度変位計測装置の実証試験) 」に採用され、本年 8 月に、JAXA 宇宙科学研究所が実施する大気球*2 による飛翔機会を利用した観測装置の一部として使用されました。
宇宙機に搭載される観測装置には高い寸法安定性*3 が要求されます。宇宙空間では、幅広い温度変化により、観測装置を支える支持構造*4 に熱変形が生じることで性能の低下が懸念されておりました。熱変形の緩和のためには、幅広い温度域における低熱膨張性と、熱応力緩和のための剛性設計に向けた複雑形状が必要となります。
今回、大気球および宇宙機に搭載可能な低熱膨張性と複雑形状を有する、日本鋳造株式会社の 3Dプリンター製品を活用しました。日本鋳造株式会社は、低熱膨張合金(Low Thermal Expansion Material、LEX®: 日本鋳造株式会社登録商標)を 40 年以上にわたり提供してまいりましたが、近年、日本鋳造株式会社が開発した低熱膨張合金を用い 3D プリンター製品が商品化されました。

図 1 今回採用された低熱膨張合金の 3D プリンター品

図2 大樹航空宇宙実験場において放球前の実験装置

【用語解説】
*1 低熱膨張合金: 金属材料の中では最低の熱膨張率を示す殆どゼロに近い金属材料
*2 大気球: JAXA 宇宙科学研究所が飛翔運用する宇宙科学用の気球(Scientific Balloon) を指す
*3 寸法安定性: 時間が経過しても長さが変化しないこと
*4 支持構造: 装置を支える強度設計上重要な構造

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