2024年9月28日(土)、第4回「日本医科大学・早稲田大学合同シンポジウム~両校の実質的連携を目指した研究交流~」を早稲田大学121号館コマツホールにおいて開催しました。
日本医科大学と本学との連携は、2009年に締結した包括協定から始まり、実質的な研究連携への合意(2020年)を経て、本学附属校・系属校との高大接続連携に関する協定(2020年)へと発展してきました。2021年度からは、日本医科大学で選抜された3年生を、本学の理工系研究室に3週間迎え入れて交流を図る「研究配属」も実施しています。
シンポジウム冒頭の開会挨拶で、日本医科大学学長の弦間昭彦氏は、実質的な共同研究がかなり進んできているところであり、今後は「Well-being」をキーワードとして、より一層の連携を進めていきたいと述べられました。続く早稲田大学総長の田中愛治からは、改めて2020年度以降の実質的研究連携や高大接続連携への謝辞が述べられるとともに、医療とロボット工学との連携を例に、両大学の強みを様々に組み合わせることで、社会の要請に応える成果を多く生み出すことができるとの期待が述べられました。

左:日本医科大学学長の弦間昭彦氏、右:本学総長の田中愛治
開会挨拶に続く第一部では、日本医科大学2名、本学2名の研究者が両校の共同研究実績も含めた研究紹介を行いました。
- 村上 善則(日本医科大学 先端医学研究所 分子生物学部門 特命教授)
「多層的生体情報の統合による新規疾患予防法の開発」 - 酒井 哲也(早稲田大学理工学術院 教授)
「頭部MRI画像を用いた研究の進捗少々および関連しそうな画像処理分野の話題」 - 山本 林(日本医科大学 先端医学研究所 遺伝子制御学部門 教授)
「液滴オートファジーとエクソソーム分泌」 - 澤田 秀之(早稲田大学 理工学術院 先進理工学部 応用物理学科 教授)
「末梢神経障害診断法の開発ならびにヒトの手の解剖学的構造を再現したBionic Fingerの開発」

研究紹介の様子(左から、村上特命教授、酒井教授、山本教授、澤田教授)
第二部では、日本医科大学生が早稲田大学における研究配属の成果発表を行い、優秀研究賞1件が選ばれました。
成果発表・質疑応答の様子

左から、日本医科大学学長の弦間昭彦氏、優秀研究賞を受賞した日本医科大学生、本学副総長の須賀晃一
閉会挨拶では、まず本学副総長の須賀晃一から、両大学の共同研究が様々に進んでいくことへの期待が語られました。さらに日本医科大学学生の研究配属についても触れ、早大創設者である大隈重信の言葉を交えながら、失敗から学ぶことが重要であるとの、学生への激励の言葉も送られました。次に、日本医科大学大学院医学研究科長の桑名正隆氏からは、すでに実質的連携が進んできているとの実感と、研究交流に限らず研究配属での学生指導や講義など、様々な機会を通して相乗的に連携を進め成果を生み出していくことへの意欲が述べられました。

当日参加した両大学の教員・研究者の集合写真
今後も、日本医科大学と本学は、研究と教育との両輪で連携を推進し、社会に貢献してまいります。