連載 ワークライフバランス挑戦中! 第28回
小さな変化を積み重ねて
商学学術院専任職員 西澤究也
2人の男の子(5歳と3歳)の父親として、子供たちのやんちゃさに手を焼きながらも楽しい育児の日々を送っています。
2020年に次男が誕生した際に育児休職を取得しました。長男がまだ小さかったことに加え、長男誕生後や次男妊娠時の妻の大変さを見て、二人目が生まれた時には必ず取得しようと決めていました。取得期間は1か月半程度でしたが、3月から4月にかけてと大学職員が一番忙しい時期の取得になってしまったにも関わらず、嫌な顔ひとつせずに送り出してくれた職場の仲間達には今でも感謝しています。

▲特急電車に乗って大興奮したのち、2人とも熟睡
育児休職中は長男の面倒を見ることを最優先に、周囲の注目が生まれたばかりの弟に集まる中で寂しい思いをさせないように心掛けていました。晴れた日は公園に出かけ、頭上で咲く桜には目もくれずに地面に落ちた枝に夢中な我が子を眺めたり、雨の日には幼児向けのDVDを一緒に観たりして過ごしていました。家事全般も行いましたが、それまでは妻任せになっていた料理もこの頃から取り組み始めました。はじめは苦戦しましたが、レシピアプリの動画を見ながらなんとか作り上げることができるようになり、今でも妻と分担しながら継続しています。
育休の日々に慣れ始めた頃、コロナ禍がやってきました。緊急事態宣言が発令され、パソコンの画面上で職場復帰するという想像もしていない事態になりました。コロナ禍での育児の苦労はこれまでの連載でみなさんが書かれているとおりなので割愛しますが、困難な状況の中で共に苦労し、乗り越えたことは家族にとって価値のある経験になったと思います。

▲家族旅行でのひとこま
育児の日々を送る中で変わったことがいくつかあります(もちろん、よいこともよくないこともあるのですが、ここではよいことだけを書きます) 。
仕事の面では、それまでは始業1時間前には出勤し、コンビニで買った朝食を食べてからメールチェックや一日の計画を立てる等、朝時間を活用していました。しかし、子供を幼稚園へ送ることになったため、このスタイルを続けることはできなくなりました。当初は朝時間なしで仕事がまわせるのか不安でしたが、長いスパンで計画を立てることや効率的に業務を進める意識を強くして、試行錯誤しながら乗りきっています。また、昼休みもこれまではなんとなくスマホを眺めたり、仕事が気になって早く切り上げたりしていましたが、今では夕飯の献立を考えたり、出かける予定を立てたり、家ではすることができない読書をしたりと有効に活用できるようになり、リフレッシュ効果が高まった気がします。
健康面では、食事を家でとるようになったことや夕食後は子供の入浴や寝かしつけがあるため、晩酌をしてそのまま横になって朝を迎える・・・ということがないようにアルコールを控えるようになりました。その結果、健康診断の結果もよくなり、体も引き締まった気がします。また、自分で料理をすることで何かを作り上げる充実感を得られますし、家族に「おいしい!」と言ってもらえることは何よりもの喜びです。
趣味のランニングでは、以前は仕事帰りや休日に大会での記録向上のためにひたすらに走っていました。今では走る頻度や強度は大幅に減ってしまいましたが、のんびりと走っている時間はひとりで考え事をしながら、頭の中を整理できる貴重な時間となっています。

▲SLの前で。仲良しと喧嘩の繰り返しでいつも賑やかな兄弟
ささいなことばかりですが、育児の日々の中には自分を変えるチャンスがたくさんあり、小さな変化を積み重ねていくことでワークライフバランスの実現を目指せればと思っています。そして、育児の中核を担ってくれている妻、サポートしてくれる家族、親族への感謝を忘れずに育児の日々を歩んでいければと思っています。
2004年に大学卒業後、放送局勤務を経て、2007年4月入職。2007年~2013年理工センター教学支援課、2013年~2019年総長室秘書課を経て、2019年6月より現職。大学院入試広報業務等を担当。妻、長男、次男の四人家族。