産業技術創成研究所【活動終了】
Institute for Industrial Innovation
【終了】2002~2006年度
研究テーマ
産業政策および産業技術全般に関する研究
研究概要
本プロジェクト「産業技術創成研究所」では、エネルギー関連の産学における人材育成と研究の展開を目的としている。特に、産学官が現在精力的に研究・開発を行っている次世代燃料電池の開発を進めるため、電力システム、燃料電池システム・材料、エネルギー転換、エネルギー貯蔵など早稲田大学の各分野の研究者を中心に研究員を構成し、人材育成プログラムとともに外部資金の確保を通じて研究を展開する。
人材育成プログラムにおいては、産業界で現在不足している当該各分野の人的資源の教育を進める。また、研究においては、得られた成果の産業への展開、あるいは産業創出を視野に入れ、これまで別個に行われることが多かった材料、システムなどの研究を、相互の理解と意見交換をより密接に行うことにより展開する。
研究報告
2006年度
研究報告 本年度は、現在解決すべき多くの過大を抱える環境問題とエネルギー問題について、特にクリーンエネルギー関連の国家エネルギー施策・研究開発動向について、講座を持ち、外部より精鋭研究者を客員教員・研究員として招聘し、強力に研究を進めるとともに学内学生の教育を行った。この目的のため研究員を大幅に組み替え、また客員教員(非常勤)として宮田 清藏(客員教授/独立行政法人新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)シニアプログラムマネージャー)、太田 健一郎(客員教授/横浜国立大学大学院工学研究院教授)の登用を行い、理工学研究科に集中講義「NEDO協力講座 クリーンエネルギー技術論」を設置した。本講座では、産官学共同による長期的な新エネルギー分野の競争力強化のため、これまでの学部・大学院教育ではあまり取り上げられていなかった産業界における最先端技術の解説および開発動向を含め、各分野の第一人者に講義を依頼、また同時に、世界をリードする独創的な技術、産業界における問題意識を広範に学ぶことを通じて、エネルギー技術の現状を将来像を見通す力を養うことを目標として、応用化学、機械工学、電気工学などの学科および専攻を越えて関連技術を学際的に学ぶ機会を学生に提供した。
2005年度
研究報告 本年度は研究プロジェクトおよび人材育成プログラムの展開に向けた準備のため、産学官連携の教育研究プログラムの提案を行った。提案したプログラムでは、我が国の将来像を環境に十分配慮された分散型エネルギー社会、すなわち大都市圏を経済のコアとしながら、豊かな自然の中で自由に働き、暮らすことができるビレッジがその周辺に展開する社会と設定し、次世代環境・エネルギー系社会創生技術拠点の創出を目指している。この拠点では産学官協働により、国際的に活躍できる研究者および学生の育成を行うことを想定している。
また、高度化・多様化している産業界において新エネルギー関連技術の開発・実用化の場で活躍できる人材を育成するためには、早稲田大学内の各学部、学科、専攻における個別分野におけるシーズ研究活動に加え、学科専攻の垣根を越えて技術的・経済的最新動向を踏まえた具体論を取り扱う講座を設けることの意義が大きいと考えられる。そのような背景から、大学院科目としてNEDO協力講座「クリーンエネルギー技術論(仮)」の設置に向けた準備を行った。平成18年度の開講に向けて準備中の本講座では、未来型エネルギー利用に関する最先端のトピックについて、第一線で活躍する研究者・技術者がすぐれた研究および産業界で培った具体論および方法論に関する講義を通して、産業界で活躍できる人材を輩出することを目指している。
2004年度
研究報告「MOTをはじめとした産学連携による人材育成モデル形成調査」を行った。三菱総合研究所−経済産業省委託事業の一環として、技術経営プログラムの開発とその実施を行ってきたが、2004年度は技術「MOTをはじめとした産学連携による人材育成モデル形成調査」を行った。三菱総合研究所−経済産業省委託事業の一環として、技術経営プログラムの開発とその実施を行ってきたが、2004年度は技術経営等のプログラムを効果的に活用し、競争力ある人材を輩出するための新しい方策を開発するため調査研究を実施した。中国の有力大学の動向、韓国サムスンの企業教育をはじめ国内外のサプライサイドおよびユーザーサイドの新たな動きをはじめ、産学連携による競争力ある人材育成モデル構築に関する調査を行った。本研究成果をふまえ、2005年3月には専門型ジェネラリスト育成のための研究会「イノベーションデザインフォーラム」第1回例会を開催し、大学院生、本学OB、企業の実務者による検討を開始した。大学院における専門教育とともに技術経営をどのように導入、実施するかを中心に展開する予定である。「かずさアカデミアパークにおける産学官連携と街づくりに関する調査」に関して、昨年度に引き続き、木更津市において、研究会を開催し、千葉県の未来について地域の活性化策を実行した。新たな産業に資するバイオテクノロジーの産業政策研究の一環として、ケミカルゲノミクスをテーマとしたシンポジウムを2回開催し、ポストゲノム後の創薬研究に焦点をあてた。
所長
岩本 伸一[いわもと しんいち](理工学術院教授)
メンバー
研究員
岩本 伸一(理工学術院教授)
逢坂 哲彌(理工学術院教授)
白井 克彦(理工学術院教授)
大聖 泰弘(理工学術院教授)
村岡 洋一(理工学術院教授)
西出 宏之(理工学術院教授)
竜田 邦明(理工学術院教授)
松方 正彦(理工学術院教授)
門間 聰之(理工学術院客員准教授(専任))
客員教員(非常勤)
宮田 清藏(客員教授/独立行政法人新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)シニアプログラムマネージャー)
太田 健一郎(客員教授/横浜国立大学大学院工学研究院教授)
連絡先
早稲田大学産業技術創成研究所
〒169-0072
東京都新宿区大久保3-14-9 シルマンホール301
TEL:03-5286-1675
03-5286-3205
FAX03-3232-5270