Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

2005年度
研究報告当研究所が開設時より大きな課題としていた全国的規模の研究集会を、全国自由民権研究連絡会との共催という形を採り、「自由民権１２０年東京フォ―ラム　―自由民権研究と顕彰を問う―」というテ―マで、２００５年１１月１２日・１３日の両日、早稲田大学国際会議場第一〜第三会議室を会場として開催することができた。フォ―ラムのメインを成すシンポジウムは、（１）佐久間耕治氏（千葉）：「地域の自由民権１２０年―『底辺』から『底点』へ」、（２）横山真一氏（新潟）：「新潟の自由民権１２０年」、（３）高島千代氏（埼玉）：「秩父事件における『研究』と『顕彰』」、（４）公文　豪氏（高知）：「自由民権記念館を支える市民の顕彰・研究活動」、（５）松崎稔氏（東京）：「“研究と顕彰のあいだ”という試み」、（６）金井隆典氏（東京）：「自由民権研究の現状と課題」の６人の報告を核に、コメンテ―タ―の言及も交え２日間に渉って行った（参加者は１２０名余）。シンポジウムの状況は、『朝日新聞』１１月２８日夕刊に、「『民権百年』運動停滞の２０年：『負』も認め再スタ―ト」の見出しで報じられた。フォ―ラムでは、関連企画として（１）ポスタ―セッション―研究の最前線―、（２）フィ―ルドワ―ク、（３）資料展示「次世代につなぐ自由民権」を行い、好評を得た。
なお、１０月８日、高知市で開かれた同市立自由民権記念館主催のシンポジウム「今、自由民権を考える」には、安在邦夫・福井淳（宮内庁書陵部・研究所客員研究員）がパネラ―として参加し、「改めて思う土佐の『自由民権』―土佐の情熱・精神に、今学ぶ時」（安在）、「立志社の再評価」（福井）という題で報告した。研究所活動最後の本年、所期の目標が達成できたことを付記しておきたい。
2004年度
研究報告I「みんけん連」（全国自由民権運動研究連絡会）での活動
１．第１１回みんけん連（２００４年９月１８日　於専修大学神田校舎）
（内容）滞英中の安在邦夫所長に代わって福井淳客員研究員が出席。東京フォーラムの会場が早稲田大学国際会議場に決定したことを報告。また、フォーラムの構成案・報告者案を報告し、出席者が検討を行った。
２．第１２回みんけん連（２００５年３月２６日）
（内容）滞英中の安在所長に代わって福井客員研究員が出席。東京フォーラムの最終構成案・報告者案を報告し、出席者が検討を行い、ほぼ原案とおり決定した。
〈自由民権１２０年　東京フォーラム〉
[1]日時　２００５年１１月１２日（土）・１３日（日）
[2]主催　早稲田大学自由民権研究所・みんけん連
[3]会場　早稲田大学国際会議場（第一〜第三）・市島記念室および全フロア
[4]全体テーマ「自由民権研究と顕彰を問う」
[5]内容　１２日：開会挨拶および趣旨説明　安在邦夫（自由民権研究所研究員・所長）
司会　福井淳（自由民権研究所客員研究員）他
(1)シンポジウム（全国各地の研究・顕彰状況）
(2)ポスターセッション（研究の最前線）
１３日：全体会・フィールドワーク
司会　福井淳（自由民権研究所客員研究員）他
(1)全体会「研究と顕彰の過去・現在・未来」
（コメンテーター）大日方純夫（自由民権研究所研究員）他
(2)フィールドワーク
銀座の民権史跡班　谷中墓地の民権家班　町田市立自由民権資料館班
II　所員の主な活動
[1]講演：福井淳（自由民権研究所客員研究員）
「『民権１２０年』からの民権研究-新潟という視座に立って-」（第４回新潟県自由民権シンポジウム、２００４年１１月２７日、於新潟市立歴史博物館）
[2]研究報告：安在邦夫（自由民権研究所研究員・所長）
「民衆憲法の創造とその背景-近代日本立憲制成立への一過程-」（欧州日本資料研究専門家会議、２００４年９月２５日、於スペイン・サラマンカ大学）
III　その他
　　厚木自由民権１２０周年：自由民権碑建立除幕式への出席・挨拶（安在邦夫・自由民権研究所研究員・所長、厚木市戒善寺）