オンライン連続講座 第6回
「市民とともにつくるエンゲージド・ジャーナリズム」
開催概要
- 日 時:2022年7月30日(土) 午前10:30~12:00
- ゲストスピーカー:アッシュリー・アルバラード(南カリフォルニア公共ラジオSCPR)
- 司 会:青木紀美子(NHK放送文化研究所)
- 参加費 :無料
- 開 催:オンライン会議形式(Zoom)
- お申込 :事前登録が必要になります。以下のURLにアクセスし、ご登録ください。ご登録頂くと、Zoom参加のご案内メールが届きます。
(現在は終了しております。)
※日英の同時通訳がつきます。
※内容は収録し、ご登録頂いた方には事後一定期間、動画を視聴できるようにします。
ゲストスピーカーのご紹介
今回のゲストスピーカー、アッシュリー・アルバラードさんは、アメリカ西部ロサンゼルスを拠点とする南カリフォルニア公共ラジオSCPR(KPCC+LAist)でコミュニティーとのつながりを深めるエンゲージメントと戦略を担当する副社長です。
アッシュリーさんはアメリカでエンゲージド・ジャーナリズムを推進してきたリーダーの1人で、SCPR(KPCC+LAist)では記者たちの取材情報源を広げ、より多様な市民の声や視点を放送・発信内容に反映させるエンゲージメントに10年前から取り組んできました。その実績からSCPRは、デジタルジャーナリズムの国際組織、オンライン・ニュース協会(ONA)がエンゲージド・ジャーナリズムに贈る賞を2019年、2020年の2回受賞しています。
多くのメディアがモデルともしてきたSCPR(KPCC+LAist)のエンゲージド・ジャーナリズムは、地域メディアとしての自分たちの使命を明確するところから、市民の声に耳を傾ける姿勢を示し、また、従来の視聴者・読者を超えた市民層のニーズを知り、情報を最も必要としている人たちに届けることに力を入れてきました。アッシュリーさんには、どのようなプロセスで内容や対象を絞りこみ、新たな発信につなげてきたのか、その試行錯誤や実績について話を聞き、質疑や意見交換をする機会とします。
オンライン連続講座について
報道への信頼低下や読者・視聴者離れ、多様性欠如の表面化など、伝統メディアは今さまざまな危機に直面しています。デジタル空間には真偽ないまぜの情報が氾濫し、偽情報の拡散、陰謀論の浸透などによって人々は何を信じれば良いのかわからない、あるいは根拠を欠いても自分が信じたいことを信じる、という事態も起きています。こうした状況を背景に、アメリカやヨーロッパでは、市民とつながり、信頼を育み、ともにニュースをかたちづくり、発信していこうというエンゲージド・ジャーナリズム(Engaged Journalism)の試みが広がっています。「市民のために」ではなく「市民とともに」、人々を「情報の受け手=オーディエンス」だけではない「情報発信の協力者=パートナー」と位置づける。双方向の対話のチャンネルを開き、その疑問や意見に謙虚に耳を傾けるところから始め、信頼できる情報を共有し、地域の課題解決にもつなげていこうという取り組みです。
早稲田大学次世代ジャーナリズム・メディア研究所とNHK放送文化研究所が共催するこのオンライン連続講座ではエンゲージド・ジャーナリズムの実践者や研究者を招き、多様なエンゲージメントの実践と実績、背景にある問題意識などについて同時通訳を交えて話を聞き、交流する機会を設けていきます。