「絶対、このチャンスを掴むという強い気持ちで挑んだ」
早稲田大学レスリング部の須崎優衣(スポーツ科学部4年)が4月10日、カザフスタン・アルマトイで行われたレスリングの東京オリンピック・アジア予選に出場し、女子50キロ級でオリンピック代表に内定しました。
5選手による総当たり戦4試合を戦って、1点も失わずに全勝した圧勝劇。「『オリンピックへ行くために絶対勝つ』という気持ちを持って、どの試合も集中して臨んだ」という須崎は、1試合目10対0、2試合目11対0、3試合目10対0で3連勝としました。この時点で「2以内」という基準を満たし、女子50キロ級での日本の出場枠を獲得し、自身の代表が内定しました。
「ここまで来たからには絶対、このチャンスを掴むという強い気持ちをもって挑んだ。自分から勇気を持って攻められて、試合展開もよかった」という須崎は最終試合も10対0で勝利して優勝を決め、「最後の試合は本当に、思いっきり試合を楽しもうという気持ちで戦ったので、純粋に試合を楽しめましたし、自分が練習してきたことを出し切れたのでよかったです」と話しました。
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— 日本レスリング協会(Japan Wrestling Federation) (@JapanWrestling) April 11, 2021
厳しい道のりだった代表内定
「世界で勝つことよりも国内で勝つことのほうが難しい」とも言われる激戦のレスリング女子軽量級。須崎は2017年・2018年の世界選手権で2連覇したものの、オリンピック代表の座がかかっていた2019年9月の世界選手権には国内の代表争いで入江ゆき(自衛隊)に敗れて出場が叶わず、可能性はなくなったかに思われました。
しかし、メダルをとれば代表が内定する世界選手権で入江がまさかの三回戦敗退。この結果、女子50キロ級での日本の東京オリンピック出場枠をも逃し、代表争いは白紙に戻りました。
2019年12月の全日本選手権で、須崎は準決勝で登坂絵莉(リオ五輪金メダリスト)を破り、決勝で入江と対戦。2対1の僅差で勝って優勝し、女子50キロ級の東京オリンピク出場枠と自身の代表をかけたアジア予選への出場を決めました。ところがアジア予選は新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、当初2020年2月末にキルギスで予定されていた日程の変更が相次ぎ、最終的に1年以上延期してカザフスタンでの開催となりました。
全勝対決となったモンゴルの選手との最終戦
「早大生としての誇りを胸に」
父も姉も早稲田大学レスリング部出身。カザフスタンに飛び立つ前には「早大生としての誇りを胸に、アジア予選で必ず優勝して、東京オリンピックの代表権を勝ち取って帰ってきます」との力強いメッセージを早稲田大学に寄せて、その通り有言実行してくれました。
「ここまで来るのにすごく長くて厳しい道でしたが、ようやく東京オリンピックのスタートラインに立つことができたので、絶対に金メダルをとれるように頑張りたいと思います」と意気込む須崎。オリンピック金メダルへ挑む、早稲田大学レスリング部・須崎優衣への応援を、これからもどうぞよろしくお願いします。
コメント内容はUWW(世界レスリング連合)の YouTubeより抜粋