1月11日(土)に行われた第56回全国大学ラグビーフットボール選手権大会決勝戦で、早稲田大学ラグビー蹴球部は、明治大学に45-35で勝利し、11年ぶり16回目の大学日本一に輝きました。決勝戦は新装された国立競技場で開催される初のラグビー公式試合であり、23季ぶりの早明両校による伝統校同士の頂上決戦となったため、多くの注目を集め57,345人の大観衆が集まり、両校の意地と誇りのぶつかった熱戦に新国立競技場が大声援に包まれました。
-前半 圧倒的なスピードと展開力で大量リードを奪う(31-0)-
前半9分に新国立初得点となる斎藤直人主将(SH・スポーツ科学部4年)のペナルティゴールで3点を先制。その3分後には丸尾崇真選手(No.8・文化構想学部3年)が新国立初トライを挙げると、20分には長田智希選手(CTB・スポーツ科学部2年)が鋭いアングルチェンジで突破し40mを独走するトライを挙げます。その後も出足の鋭いタックルで明治の攻撃を寸断し続けると、34分には重戦車明治のお株を奪うラインアウトモールでトライを挙げます。更に39分には両校でこの試合ただ一人1年生で先発出場をつかんだ相良昌彦選手(FL・社会科学部1年)が抜け出してチーム4本目のトライを挙げ、31-0と大きくリードし折り返しました。
-後半 明治の猛攻をひたむきなタックルで耐え凌ぐ(14-35)-
後半早々にトライを許し明治の追撃ムードが高まりますが、ここでFW陣が奮起。敵陣5mでの明治ボールスクラムを猛プッシュでターンオーバーに成功し、20フェーズを重ね古賀由教選手(WTB・スポーツ科学部3年)が貴重な追加点を挙げました。しかし明治のプライドを賭けた猛攻に3連続トライを許してしまい、残り10分で10点差まで追い上げられます。ここで魅せたのが桑山淳生選手(WTB・スポーツ科学部4年)。1年生の春に大怪我で苦しみ、2年生時に戦列復帰、3年生でようやくレギュラーをつかんだ男が大学最後の大舞台で一世一代の大仕事をやってのけます。スクラムから突破した丸尾選手をフォローすると、右サイドを走り切り値千金のトライで勝利を決定づけました。その後、明治に1トライを許したものの、最後までひたむきなタックルで逆転は許さず、11年ぶり学生日本一を掴み取りました。
-新国立に響き渡った歓喜の「荒ぶる」-
表彰式後には相良南海夫監督、斎藤主将、幸重天副将(FL・文化構想学部4年)が胴上げされました。続いて、全部員・スタッフがピッチに降り立ち、126名全員で円陣を組んで日本一達成時にのみ歌うことが許される第二部歌「荒ぶる」が声高らかに歌われ、夕暮れの新国立競技場に響き渡りました。
昨年12月1日に行われた伝統の早明戦では7-36と完敗。斎藤主将を中心に、「Reborn」をテーマに徹底的に鍛錬を積み重ね、短期間でチームは生まれ変わりました。屈辱の敗戦から41日後のこの日、宿敵から勝利を挙げ、創部101年目に令和初の覇者として早稲田の名を刻みました。
このたびは熱い応援をいただきまして、誠にありがとうございました。今後も早稲田大学ラグビー蹴球部の挑戦に、大きなご声援をよろしくお願いいたします。