競技スポーツセンターは、早稲田アスリートプログラム(WAP)のボランティア・地域貢献活動の一環として「視覚障がいの方のための伴走ボランティア活動」を部員に広報し、参加を募っています。2月には4回実施し、9部の体育各部から70名の部員が参加し、伴走を通じて視覚障がいのあるランナーの方々との交流を行いました。
今月は箱根駅伝に出場した長距離選手、2017年ロンドン世界陸上、2016年リオデジャネイロオリンピック等に出場した短距離やハードル種目の選手も参加しました。
伴走ボランティアとは
- 開催日
毎週日曜日 午前9:30~12:00 - 会場
代々木公園(渋谷区) - 概要
視覚障がいのある方のランニングのペースにあわせて伴走する - 主催者
第1日曜日:日本盲人マラソン協会
第2/4/5日曜日:アキレスインターナショナルジャパン
第3日曜日:東京視覚障害者ランニングクラブ
活動報告
<2月4日(日)競走部・バスケットボール部・応援部>
<2月11日(日)剣道部・競走部・ボクシング部・バレーボール部・ラクロス部>
今回で7回目の参加になる剣道部の丸田大輝選手(法学部3年)は 、以下のような感想を語っています。
「毎回、色々な方とおしゃべりできて本当に充実した時間を過ごすことができるので、皆さんにもお勧めします。視覚障がい者の伴走というと何か重い責任を背負わされているように感じますが、実際は、伴走は1人で走ることが不自由な視覚障碍者の方の為にほんの少しお手伝いをする、といった感覚です。私自身も初めて参加したときはうまく誘導できなかったり、ペースを合わせられなかったりしてペアの方に迷惑をかけてしまったらどうしようと心配していましたが、初めての参加者にはスタッフやボランティアの方々が親切に伴走のコツなどを教えてくれるので何の心配もいりません。伴走ボランティアに参加して思ったことは、やはりスポーツの力は素晴らしいなということです。スポーツを通してなら、年齢、性別、国、そして障がいという壁も乗り越えることができます。私はボランティアに参加するまで、やはりどこかで障がい者と健常者を線引きしている自分がいましたが、一緒に走りながら話をするうちに自然とその境界は消えていきました。また、普段はなかなか聞けないような話も聞くことができるので非常に勉強にもなります。もし、参加しようか迷っている人がいたら是非思い切って参加してみて下さい!」
<2月18日(日)競走部・ラクロス部>
<2月25日(日)庭球部・競走部・バレーボール部・応援部・軟式庭球部>
今回、初めて参加した競走部の田村優主務(スポーツ科学部3年)は、「この度、WAPの活動『視覚障がい者との伴走活動』に参加して、今まで自分の中に形成されていた『走る』という運動に対する概念が変わりました。自分は中学に入学してから陸上部に入部し、『走る』という運動は日常生活の一環として、常に自分の隣にありました。 しかし、そこでの走りは私個人の世界であり、それは誰にも干渉されることがないものでした。外界から独立した自分だけの世界が私の中の『走る』ことに対する考えでした。今回、視覚障がいのある方のランニングを伴走という形でサポートさせて頂き、実際のランニングの動きの中に他者との繋がりを感じることができました。少し体のバランスが崩れれば、お互いに衝突しかねない距離で、走り方や体格の全く異なる方と並走する。このような状態で走ることに向き合うと、相手の走りについて、また、自分の走りについて見つめなおすきっかけとなりました」と語っています。
毎回、初めて伴走活動に参加する部員にとって、この活動の原点が「信頼」であることを知るとともに、障がいの有る無しに関わらず、社会の一員として互いに協力し合うこと、相手を思いやることがいかに大切であるかについて、気づかされる機会になっています。
WAPボランティア・地域貢献活動プログラム
早稲田アスリートプログラムでは、体育各部部員が早稲田大学体育各部の部員としての自覚を持って社会貢献活動に積極的に取り組みます。早稲田スポーツを支えてくれる人・地域への感謝の気持ちを持ってボランティア活動を行います。