ア式蹴球部は、6月13日(土)に、早稲田アスリートプログラム(WAP)のボランティア・地域貢献活動プログラムの一環として、聴覚障がいのある方々の団体である「東日本ろう者サッカー協会」の代表選抜チームと交流試合を行いました。また、本学の学生サークル「手話さあくる(幹事長:新村美嘉さん)」のメンバー5名も参加し、手話の通訳ボランティアとして、試合後の選手間の交流を盛り上げ、大活躍しました。
日本ろう者サッカー協会とは
全国のろうサッカー及びフットサルの技術向上と指導や相互交流、また日本代表選手の育成と派遣などを目的として活動しています。
➀ 日本における聴覚障がい者のサッカーレベルの向上
➁ サッカーを通しての国内外との交流、及び発展への寄与
➂ 日本代表の結成と国内外への派遣を通しての育成
協会は全国で北海道、東日本、西日本、山口・九州の4ブロックに分かれて活動しており、約200名の会員がプレーヤーとして活動しています。「東日本ろう者サッカー協会」は、「日本ろう者サッカー協会」の所属ブロックのひとつです。
開催概要
開催日:6月13日(土) 14:00~17:00
場所:早稲田大学東伏見サッカーグランド
活動内容:サッカーの交流試合
参加者:東日本ろう者サッカー協会代表選抜 15名
早稲田大学ア式蹴球部 25名
早稲田大学手話さあくる 5名
活動報告
最初に両チームで記念撮影を行い、それからキックオフとなりました。基本的にルールは同じですが、ろう者サッカーの試合の時には主審も副審と同じように片手にフラッグを持ちながらジャッジを行います。聴覚障がいのある選手たちは、ホイッスルが聞こえませんが、試合の流れを的確に判断して主審の動きをしっかり読み取ることにより、試合も全く中断することなくスムーズに進行しました。
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ろう者サッカーの選手たちは、積極的に顔の表情や体全体を使いながら状況判断を行い、見事にパスを繋いでいきました。前半のハーフではア式蹴球部もなかなか簡単には得点することが出来ず、獲得は1得点にとどまり、1対0でハーフタイムを迎えました。東日本ろう者代表選抜メンバーは、ハーフタイム時にはキャプテンを中心に手話と表情を使いながらコミュニケーションを図り作戦会議を行います。今回は、初めての本学ア式蹴球部との交流試合ということもあり、選手たちは相当緊張していたようです。
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後半は、ア式蹴球部に4得点を許してしまいましたが、見事な攻守を展開しながら障がい者というハンディを全く感じさせることなく、最後まで粘り強くゴールを狙い続けていました。とはいえ、やはり普段、選手たちはなかなか練習環境に恵まれず、東日本ろう者代表選抜チームとしての練習場所を毎回、転々と変えながら月1回程度の合同練習が精一杯とのことでした。
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試合後、東日本ろう者代表選抜チームの久住呂監督からア式蹴球部の選手たちに、手話通訳を通じて心温まる激励のメッセージを語っていただきました。また、ア式蹴球部の古賀監督も久住呂監督と千田コーチに対し「ぜひともまた継続的に交流を続けて行きましょう」と応えていました。
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その後、両チームのメンバー3~4人ずつ加わったグループを5つ作り、手話さあくるのメンバーに各グループでの手話通訳を手伝ってもらい交流を行いました。東日本ろう者選抜メンバーの中には、社会人、学生も含まれており、サッカーのテクニックの話に加えて様々なプライベートの話でも大いに盛り上がりました。また、手話さあくるのメンバーにとっても、普段学んでいる手話の実践の機会となったと共に、体育各部の学生と直接話したり試合を実際に見学する経験もなかったため、非常に新鮮で楽しい機会であったようです。
WAP ボランティア・地域貢献活動プログラム
早稲田アスリートプログラムでは、体育各部部員は、早稲田大学体育各部の部員としての自負を持って社会貢献活動に積極的に取り組みます。早稲田スポーツを支えてくれる人・地域への感謝の気持ちを持ってボランティア活動を行います。