2022年、早稲田スポーツは発足125周年を迎えました。現在の早稲田スポーツ44部を統括する「早稲田大学競技スポーツセンター」の起源となる「体育部」が発足したのは1897年になります。早稲田大学はこの年を起点とし、スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなんで、次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、中長期スポーツ振興計画「早稲田スポーツBEYOND125プロジェクト」を推進しています。
早稲田スポーツBEYOND125プロジェクトは、早稲田大学全体のスポーツ振興やブランド育成を目的とし、体育各部の部活動とファンの接点を増やすことで学内外の一体感を醸成すると共に、「マーチャンダイジング」、「クラウドファンディング」、「スポーツギフティング」などのプラットフォームを整備して、早稲田スポーツの基盤強化を目指すプロジェクトです。
「政治経済学部卒業した後、私が政治学で修士・博士課程を修了したOhio State Universityは、アメリカンフットボールの強豪校でした。10年半のアメリカ留学を通し、大学スポーツが学生・教職員・卒業生と町の人を一体化させる機能を果たしていたことを肌で感じました。早稲田スポーツが125歳を迎えた2022年は、奇しくも大隈没後100年にあたる年でもあります。早稲田スポーツの体育各部と大学関係者全員との一体感を復活させて、『早稲田スポーツBEYOND125プロジェクト』を大学スポーツのモデルとしたいと思います」
早稲田スポーツ125周年を記念して作った体育各部共通ロゴは、一般公募で採用されたデザインで体育各部44部を象徴するロゴとなります。早稲田スポーツBEYOND125プロジェクトの発表の場では、野球部・小宮山悟監督(1990年教育学部卒)とア式蹴球部・加藤拓己選手(2022年スポーツ科学部卒・JリーグSC相模原所属)が新ロゴをあしらったウォームアップ用シャツや公式ユニホームを着用しました。新ロゴは各種スポーツ用品や応援グッズに導入され、「早稲田スポーツ公式オンラインストア」にて販売されています。
「大隈重信さんの『クマ』をモチーフとし、早稲田大学のシンボルである角帽・ひし形と組み合わせ『頂点を取る』というイメージで、山脈のような印象を含ませてデザインさせていただきました。これからは早稲田スポーツを、応援していきたいと思います」
2022年7月10日、早稲田キャンパス・大隈記念講堂にて、早稲田スポーツの発足125周年を祝う記念式典を行いました。田中愛治総長が式辞を述べ、来賓として稲門体育会の河野洋平会長と慶應義塾の伊藤公平塾長が挨拶されました。サッカー元日本代表監督で、ア式蹴球部出身の岡田武史さん(1980年政治経済学部卒業)が「スポーツの現在と未来」と題して記念講演を行い、参加した400名の部員が一般参加者(来場200名・ネット視聴200名)と共に熱心に耳を傾け、大きな感銘を受けました。司会進行はスケート部フィギュア部門出身の八木沼純子さん(1995年教育学部卒)が務めました。
2022年11月17日、『早稲田スポーツ125周年記念誌』を発行しました。125年の歴史を写真で振り返ったほか、早稲田スポーツ五番勝負などを紹介、全44部の近況も伝えました。掲載した中からOB・OG・現役学生へのスペシャルインタビューをご紹介します。
『早稲田スポーツ125周年記念誌』スペシャルインタビュー一覧
#2 対談:瀬古利彦×大迫 傑 箱根発、世界で戦えるマラソンランナーとは?
#3 対談:五郎丸 歩×斎藤佑樹 社会旋風を巻き起こしたスターの思い
#5 対談:西野 朗×岡田武史 ア式蹴球部からW杯日本代表監督へ
2021年11月にオープンした早稲田大学初となるスポーツ専門公式オンラインショップ「早稲田スポーツ公式オンラインストア」では、野球部・競走部・ラグビー蹴球部・ア式蹴球部など44部ある体育各部共通の新しいロゴが入ったグッズなどを販売しています。グッズ売り上げの一部は、体育各部の活動費として活用されます。
ファンと体育各部を結ぶ新たなコミュニティの構築するため「クラウドファンディング」と「スポーツギフティング」を導入しました。体育各部の新たな収入源となるだけでなく、寄付金やコメント投稿により、ファンの方から体育各部や選手を応援する気持ちが直接届くことが可能となり、選手たちのモチベーションアップにもつながっています。
「クラウドファンディング」とは、明確な目標・目的を定めたプロジェクトを掲げ、それを達成するための資金をインターネット上で募る活動です。寄付金額によって異なるリターン(お返しの品)を用意する必要があります。目標金額を達成できれば、体育各部が単独で使える資金となり、部の強化につながります。
「スポーツギフティング」では、競技スポーツセンターや体育各部・選手から配信される動画やメッセージに対し、ファンがデジタルギフト(投げ銭)を送ることできます。
早稲田大学は株式会社アシックスおよびアシックスジャパン株式会社と、2021年3月1日から4年間の組織的連携に関する基本協定を締結しました。2016年3月に締結した協定の更新であり、スポーツ振興を通じた地域・社会貢献やブランドの価値向上などを目的としています。主要体育各部(野球部、競走部、ラグビー蹴球部、ア式蹴球部、庭球部)へのサポートや、体育各部共通ロゴマークを活用した商品企画、体育各部に所属をしていない学生も気軽に参加できるスポーツイベントや運動機会の創出、早稲田大学・アシックスの双方が目指すビジョンを実現する方法や課題解決を考えるワークショップなどを充実させており、多くの成果を得ることができています。
早稲田大学競技スポーツセンターでは、体育各部44部の部活動を支えていただけるチームスポンサーを随時募集しています。競技によってはユニフォームにロゴを入れることも可能です。また体育各部のHPやSNSなどでの情報発信にも協力しています。
体育各部の部活動と一般学生の接点を増やすことで学内外の一体感を醸成しようと、競技スポーツセンターは不定期で在学生を対象とした早慶戦等の応援ツアーを開催しています。観戦前には応援部や各競技の部員による事前レクチャーも開催。競技の見所や応援の仕方などを学んで、大学スポーツの醍醐味を味わってもらいました。
本日は早慶アイスホッケー定期戦の観戦ツアーを開催しました!🏒
4点目を早稲田が決めて、参加者の皆さんも盛り上がっています📣✨#早慶アイスホッケー定期戦 #早稲田スポーツ #BEYOND125 pic.twitter.com/248Zy0uoca
— 早稲田大学競技スポーツセンター (@wasedau_sports) May 7, 2022
早稲田大学が進めている附属・系属校との連携。スポーツにおいて大学と高校はどのような連携をしているのか。その一端を、随時紹介しています。