2016年7月25日撮影
7月25日(月)、環境・エネルギー学演習B(地域演習)の最終発表会が本庄市のはにぽんプラザ(本庄市市民活動交流センター)で行われました。
「地域を知る、地域とつながる、地域に貢献する」を実践することを目的とし、4月から取り組んできました地域演習。6月から7月にかけては履修生18名の皆さんがそれぞれ2名ずつ9グループに分かれ、本庄地域のキーパーソンとなる方々に密着取材をさせていただきました。ご協力をいただいたのは、本庄市長をはじめ、議会議員、介護事業、花卉栽培業、建設業等さまざまな職業の現場で活動する方々です。皆さんお忙しい中、最終発表会に足を運んでくださいました。
はじめに担当教員の納富教授より、主旨の説明が行われました。
―環境エネルギー問題に取り組むにあたっては、対象との関係構築が大切であり、今回の演習B(地域演習)では「人」を対象とした観察、分析が目的であり、狙いでした。一般的には問題を抱えた場合、課題の認識、理解、といったプロセスを踏んで納得していきますが、この地域演習では関与、交流、人との関わり、コミュニケーションを通じて理解し、納得をするといった経験を得てほしいと思っていました。こういった経験が今後の研究や、社会人になってから必ずどこかで活かされていくと思います。今回の密着活動を通じ、そこで得た気づき、納得の結果を今日は忌憚なく発表してください。(納富教授)
トップバッターは吉田本庄市長に密着した「チームらーめん屋さん」。ちなみにお相手の方の呼び名は、より親しみを持って交流ができるよう、ニックネームをお相手ご本人に考えていただいたそうです。チーム名もお相手の方にちなんだ個性的な名前となっています。そのせいでしょうか、学生とお相手の皆さんとの間には、短い間のコミュニケーションとは思えないような、信頼関係が築けている印象を受けました。発表ではかなりプライベートに迫った内容も報告されていましたが、会場は終始笑顔で和やかな雰囲気に包まれており、履修生の皆さんもリラックスして発表に挑んでいました。
最後に担当教員の友成教授より総括をいただきました。
大学院では、一般的にマクロのレベルで問題を捉えてしまいがちですが、そのマクロの中に潜んでいる本質的な問題、またなぜそれに自分が取り組んでいるのかという情熱の根本は、実は一人一人が現場で持っているミクロの問題が積み重なってできています。実際に現場で起こっている問題やそこで働く人々が何を感じているのかを、学生に受け取ってもらいたいという思いがこの演習の主旨です。大学院の授業として本来であれば理論や知識を教えるのですが、そうではなく、一番根本にある問題を経験し得たことは、今後生涯にわたって社会を見るときに必ず、じわっと思い出すはずです。(友成教授)
お忙しい中、密着活動を受け入れて下さった本庄地域キーパーソンの皆さま、本当にありがとうございました。履修生の皆さんにとって、机上では決して学ぶことのできない大切な経験となりました。この演習で得た経験を活かし、今後の研究や社会貢献に繋げていただきだいと思います。