早稲田の特色を徹底的に利用して、「やる気」を持続してほしい
姜 文江弁護士/アカデミック・アドバイザー
私は、他の仕事の都合に合わせていろいろな時間帯に早稲田大学大学院法務研究科に顔を出すのですが、ここではつねに数人で議論しているグループやたくさんの資料を前にテーブルに向かっている学生を目にします。そのような光景から法務研究科の学生をひと言で表すと「やる気がある」ということです。これは学生として当然のことかもしれませんが、他の法科大学院の話を聞くとなかなかそうでもないようです。私自身の経験からも、この「やる気」は、一時的にはあっても持続させることは結構大変なことです。ここで私があえて「やる気」について書いたのは、早稲田の皆さんには、法務研究科の特色を知って、それを意識的に活用して、どんな時も「やる気」を出し続けてほしいと思うからです。
また私が他の法科大学院と比べて早稲田をうらやましく思うのは、なんと言ってもその豪華な教授陣です。私はすでに弁護士として日々働いていますが、あらためて理論をきっちり学びたい、自分の実務家としての対応についてアドバイスを受けたい、と思うことが多々あります。そのような私にとっても、この分野ならこの人、というまさに理想の教授が早稲田には揃っているのです。理論と実務をきちんと繋いで学べるのが法科大学院の最大の特徴だと思いますが、その特徴を最大限に発揮できるのも早稲田の教授陣です。ぜひ早稲田で学ぶ皆さんは、そのことを意識して、徹底して指導を受け自分の考えをぶつけてください。
早稲田大学大学院法務研究科の開校以来、私はアカデミック・アドバイザーを勤めていますが、担当の公法以外の質問もよく受けます。アカデミック・アドバイザーは、こうした早稲田の教授陣による質の高い授業に、初学者をはじめとして学生の皆さんがきちんと対応できるよう配置されています。必要な時に、遠慮なく質問なり相談をして納得のできる学修に活かしてほしいと思います。3年間、こうした早稲田の特色を活かした学修を続ければ、将来、自分がめざす法曹への大きな糧となると思います。