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- 【開催報告】福島幸宏氏(慶應義塾大学)講演会|「デジタルアーカイブの到達と課題」 “Digital Archives Today: Current Achievements and Future Challenges”
【開催報告】福島幸宏氏(慶應義塾大学)講演会|「デジタルアーカイブの到達と課題」 “Digital Archives Today: Current Achievements and Future Challenges”
Dates
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THU 2026- Place
- 早稲田大学戸山キャンパス36号館6階681教室
- Time
- 16:00~17:30
- Posted
- Fri, 24 Jul 2026
福島幸宏氏(慶應義塾大学)講演会
デジタルアーカイブの到達と課題
Digital Archives Today: Current Achievements and Future Challenges
イベント内容
福島幸宏氏は、東寺百合文書WEBをはじめとする様々なプロジェクトに関わってこられ、デジタルアーカイブのあり方について提言を続ける斯界のオピニオンリーダーである。今回の講演会には、酷暑の中ではあったが、対面・オンラインあわせて100名を超える参加者があった。その中には大学・研究機関だけでなく、行政や企業などからの参加者も含み、また全国各地からの参加があった。
講演では、まずデジタルアーカイブの定義や歴史的経緯からはじまり、制度面の達成状況や、デジタルアーカイブ学会などのコミュニティの形成について説明がなされ、デジタルアーカイブという営みが、そのはじまりから国の文化政策に深くかかわっていることが示された。本講演会の2日前に出された所謂「骨太方針2026」において、「文化芸術・スポーツの振興」のなかで文化資源のデジタルアーカイブが打ち出されているのもその一端である。続いて、ジャパンサーチの現状や、全国公共図書館協議会の調査に基づいたデジタルアーカイブの運用の実態、デジタルアーカイブ福井などの地方自治体による事例などが紹介された。その後、デジタルアーカイブ構築のためのガイドラインやIIIF、TEIなどの技術、学校教育での活用など、利活用面での達成状況が示された。
最後に、以上のような現時点での到達点をふまえ、今後の課題があげられた。そのなかでは、多様な背景知識を持つ人々が協働することの重要性、人材養成のための環境整備や、AIとの適切な関係の構築などが指摘された。

講演中の福島幸宏先生(写真中央)
講演に続いて、質疑応答が行われた。なかでも、大学がデジタルアーカイブに取り組む意義をめぐる議論は重要だと思われる。デジタルアーカイブはデジタル人文学の基盤となるものであるが、デジタル人文学の下位分野というわけではなく、図書館、博物館、大学・研究機関、行政、企業、個人などの多様な人々の取り組みの総体である。人文学はデジタルアーカイブが扱う文化資源の保存や利用に深くかかわってきたが、一方で先述の「骨太方針2026」においては、デジタルアーカイブの推進と並んで「人社系のダウンサイジング」が謳われており、デジタルアーカイブと人文学とは必ずしも結びついていない。質疑応答を通じて、こうした様々な課題について議論する必要性が共有され、盛会のうちに終了した。
開催情報
- 日時:2026年7月23日(木)16:00~17:30
- 開催方式:対面・オンライン併用
- 対面会場:戸山キャンパス36号館681教室(参加者多数により会場変更変更)
主催等情報
- 主催:早稲田大学総合人文科学研究センター「デジタル人文学の理論と実践」部門
- 後援:早稲田大学図書館