2022年度公開セミナー トランスフォーメーションの視点から見た台湾での村上春樹の魅力
早稲田大学国際文学館を訪れる方々に、文学を読む面白さや文学研究の魅力を感じていただくための講演会を開催しております。今回は国際交流基金のフェローとして来日した台湾淡江大学日本語学科教授、村上春樹研究センター長の曾秋桂先生による講演を行います。
日本植民地の歴史を持つ台湾では、日本語がそのまま現代の台湾社会に残っており、使用されています。その風土では、村上春樹の造語「小確幸」に共感し、翻訳を媒介せずに2014年前後に一気に流行り出し、村上春樹現象を引き起こしました。とはいえ、台湾での村上春樹受容が少しずつ変容する、いわばトランスフォーメーションが見られています。そのブームを目前に2014年8月に台湾の新北市にある淡江大学で村上春樹研究センターを設立し、様々な村上春樹文学関連活動を開催してきました。
本講演では植民化されてきた台湾社会が、如何に「負」を「正」に捉えなおし、村上春樹現象を引き起こしたか、その歴史を踏まえながら説明します。その中で、村上春樹研究センターの活動に共鳴して参加した台湾の若者が、村上春樹文学の魅力を映像と朗読に表現した作品も紹介する予定です。
講演後には、来場者の方とのQ&Aセッションも予定しております。
詳細
- 開催日時:3月9日(木)14:00-15:00
- 開催場所:早稲田大学国際文学館(通称:村上春樹ライブラリー)2階ラボ
- 言語:日本語
- 参加:どなたでも無料でご参加できます。
※当日参加の場合、人数制限のためご入館できない場合もございます。あらかじめご了承ください。予約枠(C)の事前申し込みをおすすめします。
入館予約はこちら - 主催:国際文学館
講演者
曾 秋桂
文学博士。台湾淡江大学日本語学科教授、村上春樹研究センター長。著作に『日本原発文学の探究―文学の力を信じて』、『村上春樹文学の挑戦―魅力・装置・震災』などがあり、翻訳書に多和田葉子『献灯使』がある。
http://www.harukistudy.tku.edu.tw/main.php
ファシリテーター
権 慧
早稲田大学国際文学館
イベントに関する問い合わせ
- 国際文学館事務局email:wihl-info★list.waseda.jp(★部分を@に変更してください。)
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