公開セミナー 村上春樹文学に出会う#3
山根由美恵 村上春樹アダプテーションの世界 ウクライナ映画「音の日記」について(7月21日開催)
今年度から公開セミナー「村上春樹文学に出会う」シリーズを始めます。さまざまな形で村上文学と関わってきた方々に、村上作品との“出会い”や“絆”について語っていただき、さらに村上文学を読む面白さや文学研究の魅力を来館者と交流し合う空間を作っていきます。
三回目には、日本文学研究者山根由美恵先生を招いて、村上春樹「めくらやなぎと、眠る女」が原作となるウクライナ映画「音の日記」についてお話していただきます。
「Дневник Звуков (ドニヴニーク ズブーコフ)」(「音の日記」)は2012年にウクライナで制作された短編映画(28分)です。耳の悪いいとこを男性主人公がバスに乗って病院に連れて行く物語であり、村上春樹「めくらやなぎと、眠る女」のアダプテーション映画と考えられますが、これまで研究対象となったことはありません。原作の「めくらやなぎ」の挿話(過去)を全て削除し、主人公といとこの交流のみに絞っているのが特徴です。
本講演では、完全オリジナル要素(僕といとこの関係)と、原作を基にしながらオリジナルを加えた場面(夢)を検討し、アダプテーション作としての工夫と、独自性の様相をご紹介します。
講演後には、来場者の方とのQ&Aも予定しております。
詳細
- 開催日時:2023年7月21日(金)14:00〜15:00
- 開催場所:国際文学館(通称:村上春樹ライブラリー)2階ラボ
- 使用言語:日本語
- 参加:どなたでも無料でご参加できます。
- 主催:国際文学館
講演者
山根 由美恵(やまね ゆみえ)
広島大学大学院文学研究科博士課程後期終了。博士(文学)。広島大学等の非常勤講師を経て、2021年10月より山口大学教育学部講師に着任。著書に『村上春樹<物語>の認識システム』(若草書房、2007年)、『村上春樹<物語>の行方―サバルタン・イグザイル・トラウマー』(ひつじ書房、2022)などがある。
ファシリテーター
権慧
注意事項
当日、イベントの様子を撮影、録画することを禁止します。
当日、主催者側で記録のためにイベントの様子を撮影することがあります。
体調管理、手洗い・手指消毒などの基本的な新型コロナウイルス感染症予防対策をお願いします。
マスク着用については本人の判断に委ねます。
本件に関するお問い合わせについて
- email:wihl*list.waseda.jp(*部分を@に変更してください)