The Hirayama Ikuo Volunteer Center (WAVOC) 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)

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熊本地震のボランティア活動を考えている学生のみなさんへ

熊本地震のボランティア活動を考えている学生のみなさんへ

今回の熊本県を中心とする一連の大規模な地震で犠牲になられた方々には心からご冥福をお祈りするとともに、被災された方々には心からお見舞い申し上げます。

さて、みなさんのなかには今回の甚大な被害状況を見て、「自分も何かしたい!」「被災された地域でボランティアとしてお手伝いしたい!」と考える人も多いと思います。辛く苦しい思いをしている誰かを助けたいという気持ちは尊いものです。WAVOCは、そうしたみなさんの思いや行動を精一杯応援したいと思っています。

一方で、WAVOCには2011年の東日本大震災の際に学生ボランティアをたくさん派遣した経験があります。そのときに学んだのは、ボランティアをしたい思いだけで大学生が準備もなく現地に行っても、被災者のためにはならないということです。私たちがまず考えなくてはいけないことは、「被災された方々の生活が第一である」ということです。まだ、被災されたみなさんの生活状況が一定の落ち着きをみせないうちに、たとえ善意で現地に赴いたとしても、食糧や飲料水、交通手段、宿泊施設等の確保もままならず、結果として被災されたみなさんに迷惑をかけることになってしまうとすれば、著しい本末転倒です。

それに加えて、いまだこの一連の地震が終息したわけではありません。自身の安全は自身で管理するのが災害ボランティアの大原則であり、この観点からもボランティア活動には慎重な判断が必要です。

だからこそ、みなさんは、冷静に、そして状況を的確に判断してください。また、特に拙速な行動は慎むようにしてください。震災支援では、地震が起きた直後だけでなく、これからの長い時間にわたる復興の時期こそに大学生ボランティアがやれることがたくさんあります。WAVOCにはこれまで震災支援の活動をしてきた学生たちによる豊かな知恵と経験がありますので、ぜひ、参考にしてください。

そのことを理解した上で、現地に行く判断をするのであれば、まずは現地の情報を集めてください。現地社会福祉協議会などがボランティアの受け入れの窓口になります。そして、被災した方々が何を必要としているかを見極め、すでに活動している人たちを尊重し、その人たちと協力することです。決して一人では行動しないでください。この点に関してWAVOCでは、震災ボランティアに向かう学生の心得として「学生災害支援ボランティアの心得10か条」を作成していますのでぜひ、ご一読ください。

WAVOCでは、引き続き情報収集に努めており、随時ホームページを通じてみなさんにお知らせいたします。

学生災害支援ボランティアの心得10か条

WAVOCはこれまでたくさんの学生ボランティアの応援をしてきました。その経験から、これから被災地に行ってボランティア活動をしようとする学生にこれだけは守ってほしいことを伝えます。

第1条 ボランティア保険(災害プラン)に入る

ボランティアの基本は「自己責任」です。何か事故や病気があっても自分で対応することになります。 保険に入ることはそのための準備になります。

第2条 不眠不休で頑張らない

被災地では気持ちも高ぶり使命感から精一杯活動することになりがちです。 しかし、疲労から体調を崩すのは相手に迷惑になります。活動中でも休む判断をすることが大切です。

第3条 被災地では信頼できる人と一緒に行動する

活動をするにあたっては安全に十分に注意してください。被災地で起こりがちな危険な問題に巻き込まれないためにもできるだけ単独行動は避けてください。

第4条 まずは相手の話を共感的に聞く

被災者を少しでも元気づけようと「○○さんの分まで頑張ってください」「元気になってください」と言いがちです。励ましの言葉を軽々しくかけないことも大切です。

第5条 被災者が自分たちでやる仕事を取らない

被災地に行くとできることをすべて「やってあげたい」という気持ちになりがちです。 しかし、復興するのは現地の人たちです。その力をどう応援できるかが大切です。

第6条 涙が止まらなくなったら活動をやめる

悲惨な現状や嗚咽する人などに接する場合、自分も心の傷を受けることがあります。 自分の心をコントロールできない時はその場から離れたり自宅に帰る決断をしてください。

第7条 できないことは「出来ません」とはっきり断る

被災した人の依頼を断るのは難しいことです。しかし、無償のボランティアでも「やります」と言ったことには責任が伴います。無責任にならないように行動することが必要です。

第8条 相手の感情に巻き込まれ過度な哀れみや同情をしない

被災者の話を聞くことで感情が揺さぶれることもあります。しかし、「かわいそう」と思うことが相手の支援になるわけではないことを知っておきましょう。

第9条 子どもと遊ぶときなどは過度に喜ばせようとしない

ボランティアのお姉さんやお兄さんと遊ぶ体験は子どもにとってはうれしい時間です。 しかし、非日常で興奮したあとの面倒は誰かが見ることを意識してください。

第10条 ボランティア活動の運営について批判はしない

被災地のボランティア活動では「仕事がない」、「指示が悪い」などの批判もあります。 しかし、憤慨しても何も生まれません。できることは何かを自分で考えて行動しましょう。

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