Waseda University Junior High School早稲田大学 高等学院 中学部

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芸術鑑賞教室の報告 -「狂言」「能」を体験・鑑賞し、日本伝統文化の魅力に触れる

本年度の芸術鑑賞教室は、6月21日に国立能楽堂で能・狂言を鑑賞しました。はじめに演者の方から能・狂言について解説をしていただき、その後、狂言「清水」と能「葵上」を鑑賞しました。
以下、狂言・能を体験、鑑賞した生徒の感想です。

  • 私たちは、国立能楽堂で狂言「清水」・能「葵上」を鑑賞しました。さらに、舞台に上がらせてもらい、狂言の体験をさせていただきました。
    狂言の体験では、扇子と声で様々な動作を表現しました。扇子をのこぎりに見立てて「ずかずかずっかり」と声を出しながら藪を切る動作がその一つですが、「ずかずかずっかり」という表現はとても斬新で面白いと感じました。舞台に立つという体験自体初めてだったので、最初は緊張していましたが、いざ舞台に立ってみると楽しむことができました。また、思っていたよりも舞台から観客の顔や反応がよく見え、一瞬だけ役者の気分になることができて嬉しかったです。さらに、体験したことで、実際に観客にどう動作をよく見せるように工夫されているのかなど注意深く見ることができました。狂言を鑑賞するのは初めてで、イメージもなかったのですが、ストーリー自体も面白く、あっという間に時間が過ぎてしまいました。今回の「清水」では、あまり扇子を使う場面が出てこなかったので、他の機会に扇子を使った演技も見てみたいと思いました。
    また、能では役者さんの動きが印象に残りました。話している言葉は現代語とは異なるのでとても難しく、能面で表情も隠れていますが、その独特の動きによってそれぞれの役割などを理解することができました。
    能、狂言ともに長い伝統がありますが、それらに触れるよい機会になったと思います。役者さんなどに、こうした伝統を継承しようと思ったきっかけは何だったのか聞いてみたいとも思いました。
    (3年)高橋
  • 私は、狂言や能に以前から興味があり、チャンスがあれば一度は見てみたいと思っていました。今回は、舞台に上がる幸運にも恵まれ、とても楽しみにしていました。
    当日、まず初めに舞台に上がり狂言を体験することとなりました。そこでは特徴的な表現が印象に残りました。例えば、自分たちの口で擬音を発し、場面に合った音を表現するのですが、お酒を注ぐ場面は「ドブドブドーブ」など、そのフレーズもさることながら、言い回しにのっそりとした、それでいてテンポの良い特殊な抑揚がついているのです。手元では、扇子を徳利に見立て、大きな動作で演技をするのですが、その動きに特殊な擬音がとてもマッチしていると感じました。
    能では、楽器の音が入り、表現のバリエーションが増え、それぞれの場面でより想像を膨らますことができました。また、強く印象に残ったのは、お面をつけることで表情が単調になり、感情の表現が難しくなると思っていたのに、そんなことはなかったことです。劇中で使われていたのは鬼の面で、それ自体恐ろしいものでしたが、音楽や動き、光によって、「あ、今怒っているな。」などと、感情を読み取れるのが不思議な感覚でした。楽器の音が鳴り響くなか、ゆっくりと歩く演者の動きの静かさ、楽器の音が遠のいた際の静けさを感じる瞬間があり、その厳かさを肌で感じ、心地よさの様な不思議な感覚に包まれました。
    伝統とは文化が受け継がれ、つくられていくものだと私は考えます。今回の鑑賞で、狂言と能に肌で触れることができ、一つの文化として確固たるものとなった理由が少しだけ理解できたような気がしました。日本を語る上で欠かすことのできない歴史の一幕となった狂言・能について、もっと深く知りたくなったのと同時に、機会があれば、また是非もう一度鑑賞したいと心から感じました。
    (3年)今井

 

 

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