9月27日、中学1年生は上野公園で校外学習を実施しました。10月の奈良宿泊研修に向けて東京国立博物館で「はじめての仏教美術」というレクチャーを受講し、その後、東京国立博物館・国立科学博物館・国立西洋美術館などを班別に見学しました。それぞれの班で興味・関心にもとづいて見学をすることで、さまざまな発見があったようです。
(以下、生徒の感想)
- 上野の国立博物館で受けた「初めての仏教美術」で、仏教についていろいろ学びました。たとえば、仏教は約2500年前にインドでお釈迦様が開いた宗教であり、日本には約1500年前に伝わったこと、そして仏像の表情や右手、左手の形などにも一つ一つ意味があることなどです。阿弥陀如来の右手は施無畏印といっておそれを取り去るとか、阿弥陀如来の左手は予願印といって願いを叶えたりする。さらに、縵網相といって手の指と指の間に水かきがあることにより、すべての人を残らず救いたいという意味があります。明王の表情は、怒ったように見えますが、人々を救う必至の表情だったりします。意味がわかってから仏像を見ると、今までとは違う思いで仏像を見ることができるようになりました。
(1年)川名 - 東京国立博物館で開かれていた「運慶展」を見学しました。仏像に共通していたのは、色がとても鮮明に残っていることです。特に、聖観音菩薩立像は、肌の色も服の色もとても鮮やかなものが多かったです。また、小さい仏像ほど色がよく残っていると感じました。逆に、仏像によって異なっていたのは表情でした。同じ明王でも顔がしわくちゃになるぐらいに怖い顔をしているものもあれば、怖いというより真剣な顔をしているものもありました。僕は、当時の人たちが、すごい技術をもっていたのだなと思いました。手を見るとしっかりと手相の部分まで描いてあったり、服のしわもうまく表現していたり、服が風でなびくところまで表現していたりしました。こんな細部までこだわっているから、ぱっとみてもきれいだなと思える仏像なのだと思いました。
(1年)豊田 - 私たちの班は、国立科学博物館の地球館と日本館を見学しました。地球館では、プラネタリウムのようなところに入り、人類や地球の歴史について学ぶことができました。一番心ひかれたのは人類の歴史でした。猿人はアフリカにしか存在しなかったと初めて知り、とても興味を持ちました。日本館では、日本の歴史について様々な視点から知ることができました。ボランティアの方が、平賀源内が当時作った静電気を間近で見ることのできる機械を実際に作り説明してくださいました。昔の日本人はこんなに頭が良かったのかと驚き、感心しました。
(1年)増渕 - 僕たちの班は、上野研修で国立西洋美術館に行きました。ここでは、14~20世紀初頭までの絵画と彫刻の作品が展示されていました。展示物は、各時代によって絵の対象になっているものや色使い、人の顔の表情などがそれぞれ違い、その時代の特徴が表現されていました。人の優しい表情から美しい風景、恐ろしさが伝わってくる絵までさまざまでした。特に印象に残っているのは、16~18世紀の絵画であり、写真かと思うほど色が鮮やかで、優しい雰囲気のものが多く、とても美しく感動しました。有名絵画を目にする機会は少ないのでとても貴重な経験ができました。
(1年)河村