人生は想定外の連続 テレ東・相内優香アナが早稲田でMBA取得を目指す理由 – 早稲田ウィークリー

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人生は想定外の連続 テレ東・相内優香アナが早稲田でMBA取得を目指す理由

「大学院での学びと仕事に相互作用があることがモチベーションに」

大学院経営管理研究科 修士課程 2年 相内 優香(あいうち・ゆうか)

10年間フィールドキャスターを務めた『WBS(ワールドビジネスサテライト)』から、この春『Newsモーニングサテライト』(共にテレビ東京系列)のメインキャスターとなった相内優香さん。テレビ東京のアナウンサーとして活躍する相内さんは、実は大学院経営管理研究科(早稲田大学ビジネススクール)の学生でもあります。二足のわらじを履き、多忙な毎日を送る相内さんがMBA取得を目指したきっかけや、学び続けるモチベーションなどについて伺いました。

――アナウンサーとして第一線で活躍されてきた相内さんが、MBA取得を目指されたきっかけを教えてください。

WBSという経済ニュース番組を長年担当して、経済界の方々に直接お話を聞く機会も多く、とてもやりがいを感じてきました。アナウンサーの仕事は「伝える」という専門職です。仕事を通じて多くの経験を積むことができていますが、自分の人生を振り返った時に「もう少し視野を広げたい」「自分自身の専門性をより高めたい」という思いも出てきたんです。であれば、これまでの経験を生かしながら勉強ができるMBAの取得しかないと思い、夜間に学ぶことができて仕事と両立することができる早稲田大学の経営管理研究科に入学しました。

この決断には、2019年にノーベル化学賞を受賞された吉野彰さんの言葉も大きく影響しています。仕事で、吉野さんとジャーナリストの池上彰さんの対談企画のナレーションを担当しました。その際に、吉野さんが「35歳までに力を蓄え、35歳くらいから一気に力を爆発させるべきだ」とおっしゃったんです。というのも、吉野さんがリチウムイオン電池の研究を始めたのが33歳で、歴代ノーベル賞受賞者が受賞対象となる研究を始めたのも30代半ばが多いのだそうです。当時私は33歳で、35歳まであと2年。人生100年時代を豊かなものにするために、さまざまな投資の仕方がありますが、私は自分への投資しかないと考えました。他人任せではない、自分にできることを増やし、未来の選択肢を広げたい。そう思ってMBA取得を目指しました。

――ビジネススクールではどのようなことを学ばれているのでしょうか。印象に残っている授業は?

ビジネスマンにとって不可欠な知識を体系的に学ぶのがMBAプログラムです。企業のファイナンス、財務会計、国内外の経営戦略、データ分析、マーケティング、コーポレートガバナンスなどを定量的、定性的に分析します。私は念願がかなって入山章栄先生(大学院経営管理研究科教授)のゼミに所属でき、今は海外トップジャーナルの経営理論の分析を行っています。

写真左:ゼミの様子。海外のトップジャーナルを分かりやすく解説する入山教授(左)とは、WBSで共演経験もある
写真右:入山ゼミの仲間と(左端が相内さん、前列右端が入山教授)

2020年度の授業で印象に残っているのは「スタートアップ・ファクトリー」ですね。この授業では5~6人のチームになって、仮想スタートアップ企業を作り、事業戦略についてプレゼンテーションで競い合います。私のチームは、声をテーマにしたスタートアップを事業として練り上げました。くしくも今年に入って音声SNSのClubhouse(クラブハウス)が話題になり、私たちがベンチマークしていたものが流行したことに驚きましたが、自分たちのビジネスアイデアと比較することができたので、非常に勉強になりました。

メンバーは金融業、建設業など、さまざまな業界で働く6人。年末年始返上でフレームワークや経営理論を用いながら、オンラインでディスカッションを重ねました。夜間のビジネススクールはほとんどの学生が自費で通っているので、モチベーションが高いですし、苦楽を共にすると人間の本質が見えますよね。本質を知った上で尊敬できる友人ができたのは財産だな、と思います。

『Newsモーニングサテライト』のメインキャスターを担当する月~水曜日は、5時45分の放送開始に合わせて朝1時に起きる(左が相内さん)

――キャリアを積みながら、さらに高みを目指すモチベ―ションは何ですか。仕事との両立で工夫されていることなども教えてください。

授業で使用しているノート。膨大な情報もタブレット端末で一括管理している

自分の興味のある分野ですし、経済ニュースは日々更新されます。一つのニュースの裏でどんな経営判断があったのか…アナウンサーとしての実務と大学院での学びに相互作用があり、そのことがモチベーションにつながっていますね。

昨年はオンライン授業ということもあり、デジタルツールを活用する課題の量がとにかく膨大で、徹夜をしたことも何度もありました(笑)。最初はただひたすら課題に取り組んでいましたが、次第に自分の力量も分かるようになり、課題の期限から逆算して取り組めるようになりました。

両立に関しては、仕事をする日は仕事だけして、課題は週末に集中して取り組むなど、メリハリをつけることを心掛けています。また、授業の課題や資料などを全てデジタルで管理することで、効率良くこなすことができるようになったと思います。アナウンサーの仕事だけではここまでデジタルスキルを向上させることはできませんでした。オンライン授業で得たスキルは仕事にも生かされていて、資料やスケジュール管理なども全てデジタル管理するようになりました。

――大学院での学びがアナウンサーとしての実務に生かされた場面はありますか?

番組で経済ニュースを伝える際、「これはあの経営理論を用いているのかな…」などと日々考えさせられています。また、ネット配信の台頭でテレビ業界全体がダウントレンドの中にあると言われていますが、そのような状況下で、大学院での学びを用いて各局の IR情報を比較分析し、会社の成長戦略やガバナンスのあり方を自分なりに考えました。経営について何が必要になっていくのか、社員の一人として、会社を俯瞰(ふかん)して見ることは非常に重要であると感じました。自分が勤めている会社の将来を分析することは、自分の人生を考えることでもあるんですよね。そういった意味で、大学院での学びは非常に生かされています。

――相内さんの今後の目標と、早大生への応援メッセージをお願いします。

仕事では、視聴者の皆さんに安心して見ていただけるようなキャスターを目指していきたいです。この記事が公開されるころは、モーサテ(Newsモーニングサテライト)のメインキャスターに就任して1カ月ほど経っていますね。長年夜の番組を担当してきたので、早朝の番組へ異動するのはとても大きな変化です。なので、そのときの自分がどんな風になっているか? 会ってみたいです(笑)。

大学院では、今年は修士論文の作成があるため、経営にも経済にも、そしてデータ分析にも強くなり、より一層の専門性を身に付けることが目標です。

人生は想定外の連続だと思います。かくいう私も、まさかこの年になって大学院に入るとは思ってもみませんでした。その上、現在はコロナ禍の影響もあり、不確実な世の中ですよね。だからこそ、自分の力をより高めていくことが必要です。早稲田大学に入学した皆さんですから、潜在能力はとても高いと思います。そのことに甘んじることなく、いくつになっても広い視野、向上心を持ち続けることが大切だと思いますので、一緒に頑張りましょう!

2021年4月に行われた入学式当日の相内さんのツイート(写真中央が相内さん。左は2020年の早稲田ウィークリーに登場した小原悠月さん

第783回

取材・文:早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ
教育学部 3年 長谷川 拓海

【プロフィール】
群馬県出身。立教大学社会学部卒業。テレビ東京アナウンサー。2020年4月に経営管理修士(MBA)取得を目指して早稲田大学大学院経営管理研究科に入学。2021年春に経済ニュース番組『WBS(ワールドビジネスサテライト)』のフィールドキャスターを卒業し、『Newsモーニングサテライト』のメインキャスターに。その他『Mixalive presents田村淳が豊島区池袋』などの番組を担当している。リラックス方法は、お気に入りの入浴剤を入れてお風呂につかることだそう。

『Newsモーニングサテライト』
テレビ東京系・BSテレ東で月〜金 朝5:45~7:05放送
番組Webサイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/nms/

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