
世界最大級の倉庫街として知られる、ドイツ・ハンブルクのシュパイヒャーシュタットにて。赤レンガ造りの街並みが特徴で、ユネスコ世界遺産にも登録されている
早稲田から世界へ、世界から早稲田へ。留学を通じて感じたことや、学んだこと、文化の違いで気付いたことなどをリポートする「スタディー・アブロード」。今回は、早稲田からドイツへ留学している松本さんの体験を紹介します。
学んだのは、自ら一歩踏み出すこと、自分らしさを大切にすること
商学部 3年 松本 佑貴(まつもと・ゆうき)
「世界トップレベルのビジネススクールで学んでみたい」そんな思いから、私は商学部の箇所間協定プログラムを利用し、半年間ドイツへ留学しました。留学先のマンハイム大学ビジネススクールは、マーケティングや経営を英語で専門的に学べる、世界でも有数のビジネス教育プログラムで知られています。
写真左:マンハイム大学のメインキャンパス「マンハイム宮殿」は、ヨーロッパでヴェルサイユ宮殿に次ぐ大きさを有する代表的なバロック建築。ビジネススクールもこの宮殿キャンパス内にあります
写真右:キャンパスツアーに申し込めば見学することができる宮殿内部(左)。普段使用している図書館(右)
しかし、実際に留学生活を送る中で、留学の本当の目的は「自分自身をもっと知ること」だったのではないかと思うようになりました。留学生活はキラキラしたことばかりではなく、授業に付いていくのに必死で、自分の言いたいことをうまく伝えられず悔しい思いをすることも。それでも、その一つ一つが自分を変えるチャンスなのだと思い、自分から話しかけること、毎日英語で日記を書くことを続けました。
少しずつ努力を積み重ねていくうちに、だんだんと友達も増え、日々の生活も楽しくなっていきました。「昨日の自分より少しでも成長する」。この小さな積み重ねが、自分の自信につながったように思います。
印象に残っている授業は、「MKT301 Designing the Marketing Mix」です。マーケティング理論を学ぶだけでなく、「ビジネス特化型SNS」といわれるLinkedInで実際に自分のアカウントを運用し、企業のSNS戦略を分析しました。自身の留学生活について投稿したり、クラスの他の学生と交流したり、実際の企業アカウントの投稿内容や反応数を分析するなど、実践を重視した授業でした。
また、留学を通して、自分から一歩踏み出すことの大切さも学びました。元日本代表サッカー選手の岡崎慎司さんが監督を務めるサッカーチーム「Basara Mainz」のボランティアに参加したり、寮のルームメイトを誘って旅行をしたり、フランクフルト稲門会(※)に参加して現地で働く校友の方々との交流も。大学サッカーチーム「Only football」の入団テストに挑戦して、さまざまな国から来たチームメイトと一緒にプレーもしました。以前なら、「自分には無理だ」と思って踏み出せなかったことにも、とにかく挑戦してみようと思えるようになりました。
※ 早稲田大学の校友(卒業生)の団体を稲門会(とうもんかい)と呼ぶ。約1,400団体の登録があり、日本全国、世界各地で活発に活動している
写真左:「Basara Mainz」でのチケット販売のボランティア活動。ドイツ語を使う貴重な経験になりました。左から2人目が筆者。
写真右:コロンビア出身のルームメイトと旅行で訪れたスロバキアの首都ブラチスラヴァにて。
さらに、ドイツを含むヨーロッパでは、日本のように「みんなが同じ時期に就職活動をする」という考え方が必ずしも当たり前ではないことに驚きました。大学院進学や長期インターンシップ、ワーキングホリデーなど、さまざまな選択肢があります。現地の友人からは、「ギャップイヤー」を取って自分のやりたいことを考えたり、旅行やインターンシップを経験したりしてから進路を決める人も多いと聞き、日本との価値観の違いを強く感じました。
実際に留学してみて、自分が思っていた以上に世界には多くの選択肢が広がっていることに気付きました。だからこそ、周りに合わせるのではなく、自分らしさを大切にしながらこれからの将来を考えていきたいと思っています。
写真左:フランクフルト稲門会の会合での一枚。前列右から2人目が筆者
写真右:「Only football」のチームメイトと。大学には12チームがあり、1セメスターにリーグ戦とトーナメント戦を行い優勝を競います。背番号85が筆者
~ドイツに行って驚いたこと~

マンハイムにホームを置くサッカークラブ「SVヴァルトホーフ・マンハイム」のスタジアム、カール・ベンツ・シュタディオン
「サッカー大国」と呼ばれる理由を、ドイツに来て肌で感じました。私が生活していたマンハイムにはドイツ3部リーグに所属するクラブがありますが、3部にもかかわらず毎試合1万人以上の観客が集まります。「本当にこれが3部リーグなのか」と驚いたのを今でも覚えています。スタジアムには性別や年齢関係なく、子どもも含め多くの人がいて、サッカーが国民の生活に深く根付いていることを感じました。試合前にドイツ料理とビールを楽しみ、電車では応援チャントの大合唱。スタジアム全体の熱気から、ドイツらしさを最も感じた経験の一つでした。
ドイツ・マンハイムはこんなところ
ドイツ連邦共和国16州のうち、南西部にあるバーデン=ヴュルテンベルク州の最北端に属し、シュトゥットガルトに次ぐ同州第2の都市。ヨーロッパ有数の大都市圏であるライン=ネッカー広域連合の経済的・文化的中心都市で、人口約32万人を擁する大学都市でもある。公用語はドイツ語。時差は日本より-8時間(夏は-7時間)。










