The Hirayama Ikuo Volunteer Center (WAVOC) 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)

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【開催レポート】ブラインドサッカー® 大会ボランティア

【開催レポート】ブラインドサッカー® 大会ボランティア

学生リーダー 池田 葵

WAVOCでは、9月10日(日)に、「ブラインドサッカー® 大会ボランティア 」を実施しました。今回は、日本ブラインドサッカー協会(JBFA)様のご協力のもと、本庄市若泉運動公園多目的グラウンドにて、「ブラインドサッカー・ロービジョンフットサル地域リーグ2023」の試合運営や終了後の撤収作業をいたしました。ボランティア活動の様子や企画者としての感想をお伝えします。 

当日は、学生2名とWAVOC職員2名の計4名でボランティアに参加しました。 

まず、 試合開始前に、実際にブラインドサッカーを体験させていただきました。アイマスクをつけ、ペアでパス練習を行ったり、ゴール裏にいるガイドの人の声を頼りにシュートを打ったりしましたが、視覚を全て奪われた状態でボールを蹴ることは、想像以上に難しい行為でした。ボールの位置を把握するためには、転がると音が鳴るボールや周囲の人の声、そして自分の足の感覚に集中する必要があり、いかに普段の生活や運動中に視覚だけに頼っているかを痛感しました。 

【ブラインドサッカー体験中】

視覚に障がいのある人のサッカーには二つの種類があります。「ブラインドサッカー」は、 ゴールキーパー(晴眼者もしくは弱視者が務める)以外の4人のフィールドプレーヤーは全盲の選手で、アイマスクを装着し、音の出るボールを用いてプレーします。また、ガイド(コーラー)がゴール裏におり、ゴールの位置と距離や角度を伝えます。もう一つが、「ロービジョンフットサル」といい、弱視の選手が自分の視力や視野を生かしておこなう競技です。選手によって見えづらさは異なっており、視野が狭い、視界がぼやけている、色が識別しづらいなど様々で、一人ひとりの異なる視力・視野を生かし、お互いを補い合いながらプレーするのが特徴です。 

今回私たちは、実際にブラインドサッカーの試合を間近で見ることができました。試合開始とともに、選手、キーパー、監督、ガイドが「〇〇、上がって!」「今、敵がボール持っている」といった声かけをして、選手やボールの位置を常に確認し合っていました。また、ボールを取りに相手に向かっていく際に「ボイ(Voy)」と発する、危険な衝突を防ぐための特有の掛け声があることを知りました。
さらに、ブラインドサッカーのコートは両サイドにフェンスがあり、フェンスにボールをバウンドさせパスをしたり、壁際でボールを巡った攻防が繰り広げられたりするのも、見所の一つでした。当日参加していた選手の中には、ブラインドサッカー日本代表として活躍されている方もおり、ゴールキーパーがどこにいるか見えているのではないかと錯覚してしまうような驚くプレイも続出でした。 

【試合の様子】

試合中は、ゴール裏でボールパーソンを行いました。通常のサッカーとは少々異なり、コート外に出たボールをゴール裏の定位置に置くというものでした。スムーズに試合を進行できるよう、ラインをアウトしてしまったボールを素早く戻せるよう心がけました。 

【ゴール裏でのボールパーソン】

大会終了後は、フェンスやゴールの片付け、テントを畳むなど会場の撤収作業を行いました。試合中、ボールや選手がぶつかってもはずれないように頑丈に組まれているフェンスの解体はかなり力のいる作業でした。ボランティアがいない場合、こういった撤収作業をJBFAの皆様だけで行わなければならないそうなので、ボランティアスタッフの必要性を再認識しました。

【会場撤収開始!】 

ボランティアの活動は、サッカーやフットサル未経験の人でも行える作業ばかりで、全体を通じて楽しく参加することができました。
何よりも、普段はなかなか見ることのないブラインドサッカーの試合を、ボランティアを行いながら間近で見ることができたのはとても貴重な機会でした。 

改めまして、参加者の方々と日本ブラインドサッカー協会(JBFA)の皆様にお礼申し上げます。 

<参加学生からの声>
 一見普通のサッカーの試合に見えますが、蹴ると音が鳴るサッカー、アイマスクをしたままで試合をする選手たち、ゴールの後ろに立っている指導者。熱々とした試合がブラインドサッカーの試合だった。
 私は今回のブラインドサッカーのボランティア活動と実際の体験を通じて、視覚障がい者の方はいかに工夫をしているのかを見て感じた。まず、声を出し、自分の位置を相手に伝えることの大切さが分かった。自分がアイマスクをしてパスを体験した時に、ずっと無言で、相手に自分の位置を上手に伝えられなかった。しかし、選手たちが試合で手を叩いたり、気合を入れて大きな声を出したりした。その姿に、ブラインドサッカーの魅力を感じた。次に、ガイドとプレーヤーを両方体験することで、相手の立場に立って物事を考えることの大切さが分かった。相手の立場に立って、相手に分かりやすく分かってもらえるように、これからもちゃんと考えないといけないと思う。
 今回のボランティア活動が、視覚障がいについて知るいい機会となりました。 
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