【参加レポート】WAVOC20周年記念セミナー
「早稲田と気仙沼がつながったとき―早稲田大学東日本大震災復興支援の黎明期」
人間科学部2年・新谷芽生(気仙沼チーム代表)
今回、東日本大震災発災直後から、WAVOCコーディネーターとして気仙沼と早稲田を繋ぎ続けた橋谷田氏のお話を伺いました。当時の学生の行動力に驚いたと同時に、人々との繋がりがボランティア活動においていかに重要で、学生の新たな希望となりうることを感じました。
東日本大震災が発災した2011年の5月ごろから早稲田大学による気仙沼でのボランティアが始まりました。気仙沼の校友の方々は、ご自身も被災したにも関わらず、宿泊場所の調整などボランティア活動のコーディネートをしてくださったそうです。「なにかしなければ」と思い立ちボランティアに行ったつもりが、逆に気仙沼稲門会の方々に食事をいただいたりエールの交換会をしたりなど歓迎してくれたことに、強く感動した学生も多くいたというお話は非常に印象深かったです。
瓦礫撤去をはじめ、仮設住宅でのコミュニティづくりや学習支援、健康体操の考案、各サークルや体育会による交流会開催など様々な活動を行い、のちに「早稲田大学気仙沼チーム」として学生団体が立ち上がりました。活動の際には必ず、事前のミーティングと振り返りミーティングで地域の課題やニーズ、学生としてできることを話し合い、新しい活動を始める際は、現地の方々がサポートしてくださることもあったそうです。
学生がここまで気仙沼に入れ込んだのは気仙沼の方々の「温かさ」と「熱さ」があるからだと思います。これは現在気仙沼に通う私たちも強く感じていることです。気仙沼に行けば温かく迎え入れてくださり、気仙沼を盛り上げようと新たなことにチャレンジし続けている熱い気仙沼の人々の姿に惹かれ、憧れています。そんな気仙沼の人々と「繋がっていたい」という学生の気持ちこそが早稲田大学と気仙沼が今もなお深く関わっている大きな理由だと感じました。
現地でのニーズは日々変わっており、学生としてできることの形は当時と異なる部分も多くあります。現地の方との繋がりがあるからこそ、そのニーズを汲み取り実行に移すことができることを改めて感じ、これまで先輩方が築き上げてきた気仙沼と早稲田のご縁を今後も大切に繋ぎ続けていきたいと思いました。
貴重なお話をお聞かせいただき、本当にありがとうございました。