The Hirayama Ikuo Volunteer Center (WAVOC) 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)

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早大生が感じた学生ボランティアの可能性  ―様々なボランティア活動に取り組む早大生たち―

早大生が感じた学生ボランティアの可能性
―様々なボランティア活動に取り組む早大生たち―

左から加藤さん・梨本さん

学生ボランティアには、活動を通した社会貢献や学生に対する成長機会の提供など様々な意義があります。今年設立20周年を迎えた平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)は、多くの早大生によるボランティア活動を支援してきました。今回は、12月3日(土)に行われるWAVOC20周年記念イベントで実行委員も務める学生2人に、ボランティア活動の魅力について聞きました。

法学部4年 加藤鉄大(かとう てつひろ)

「ISHINOMAKIの朝日プロジェクト」のメンバー

群馬県出身。県立高崎高等学校卒業。趣味はエンタメ全般で、最近はブルーノ・マーズの来日公演にも行ってきたそう。子どもと話すことが好きでWAVOCサークルでの活動を始めたそうで、学外のNPOでもキャリア教育活動に取り組んでいるという。
WAVOC支援ボランティアサークル:ISHINOMAKIの朝日プロジェクト
小中高生向けキャリア教育活動を行っている。中学生を対象としたSTEM教育プログラム「Schools Challenge」(公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本とJ.P.モルガンが開催)の他、小学生向けのオンライン授業企画、高校生対象のキャリアプログラムなど。Twitter :@asapuro_ 、 Instagram: @ishinomaki_no_asahi

Q.活動している中で最も印象に残っているエピソードを教えてくだい

私がおこなったボランティアは、中学生たちが防災課題を解決するためのビジネスプランを立案する「Schools Challenge」です。福島県いわき市立大野中学校を担当するメンター(生徒のサポート役)を務めました。大野中は生徒数8人の超小規模校でしたが、全国から集まる20チーム以上の中で、なんと優勝を果たしてくれたのです。私自身も彼らと同じように群馬の超小規模校出身だったので、当時の自分の境遇と重なる部分も多く、大野中の生徒たちの頑張りには大きな勇気をもらいました。

Q.ボランティアを経験して、どんな新しい価値観を得ることができましたか?

ボランティアは「相互に支え合う場である」と気づきました。先ほど紹介した大野中の生徒たちは、受験勉強や部活動など他の活動もある中で、自宅で自主的にワークの課題に取り組むなどとても熱心に活動してくれました。当時、自分は就職活動の最中で自身の進路について悩むことも多かったのですが、大野中のみんなが一生懸命に活動に取り組む姿を見て、毎回勇気をもらっていました。ボランティアは一方的な支援活動ではなく、関わる人が互いに支え合いながら、みんなで形作っていくものであると学ぶことができました。

Q.それは、卒業後の生き方を選択する際に、どのように影響しましたか?

宮城県亘理町立逢隈小学校でのコミュニティ・スクール企画の様子

ボランティア活動を通して「仕事」に対する理解を深めることができました。私たちの社会は、一人一人が専門性を発揮し支え合うことで成り立っていて、「仕事」は個人が社会に対して影響を与える最も大きな手段です。「当たり前」のことではありますが、社会に出て働いたことのなかった自分は、この「当たり前」の職業観を実感として理解することができていませんでした。ですが、ボランティア活動を通して社会が多くの人の支え合いの上に成り立っていること、そして自分もその一員であることを実感することができ、進路選択の際にも社会に対して自分はどのように貢献できるのか、貢献したいのかといった視点から職業選択をすることができました。

Q.大学生がボランティアをする魅力は何ですか?

群馬県立前橋女子高校でのキャリア教育プログラムの様子

「人とのつながり」を持てる点だと思います。子どもたちとの交流を通してたくさんの学びを得られたことは先ほどお話しましたが、これはサークルメンバーや活動に協力してくださる企業・団体の方々との交流でも同じです。今年の夏に私の故郷でもある群馬県で、県立前橋女子高校の生徒を対象にキャリア教育企画を実施したのですが、その際には2・3年生の後輩が中心となって、夜遅くまで一生懸命準備に取り組んでくれました。途中、自分が至らないばかりに厳しくアドバイスしてしまったこともあり申し訳なく思っているのですが、それでも高校生のために、みんな最後まで熱心に準備に取り組んでくれました。本当に感謝しています。私たちのサークルは「人と人とのつながりの中で自分らしい生き方を共に創造する」という理念を掲げ活動しているのですが、ボランティア活動を通してこんなにも素敵な人たちとの「つながり」を持てたことは、私の学生生活一番の達成だと思っています。

Q.20周年記念イベントを通じて、どんなことをやりたいと思っていますか?

「ボランティア活動の楽しさ」を、沢山の学生みなさんに伝えられる機会にしたいと思っています。学生のみなさんの中にはボランティア活動に対して「敷居が高い」「意識高い人が多そう」というイメージを持っている方も多いと思います。ですが、実際はサークル活動としてとても充実していますし、メンバーのキャラクターも全く異なります。活動やメンバーの等身大の魅力を知ってもらい、学生のみなさんがボランティアサークルで活動を始めるきっかけ創りができればと思います。

政治経済学部4年 梨本真帆(なしもと まほ)

2019年夏渡航メンバー

東京都出身。立教女学院高等学校卒業。美術館巡りやアート体験に魅力を感じている。高校時代のニュージーランド留学を機にボランティアへの思いを持って大学に入学、WAVOCサークルでの活動を始めた。

Q.活動している中で最も印象に残っているエピソードを教えてくだい

私は、マレーシアで公教育を受けていない子どもたちに教育支援を行う「ボルネオプロジェクト」で活動しました。ボルネオプロジェクトは年に2回マレーシアに渡航し、現地の大学生と共に自分たちで企画した授業を子どもたちに届けます。私は2019年の夏休みに初めて渡航し、春休みも渡航予定でしたが、コロナウィルスの影響でサークル史上初の渡航中止を決断しました。
中止と決断した中でも、準備してきた授業への思いを諦めきれず、メンバー同士で話し合いの場を設けました。そして、私たち日本の学生が授業を企画し、普段から協力している現地の大学生が授業を運営する形で、子どもたちに授業を届けることにしました。授業の再設計、現地の大学生との連携の強化など、多くの話し合いの時間を作り、授業のクオリティを妥協せず最後まで取り組んだ結果、子どもたちが笑顔で授業を受けている写真を見ることができました。子どもたちの笑顔をみた際、嬉しさと安心感、そして、「やりきった!」という達成感を感じたことはとても大切な思い出です。

Q.ボランティアを経験して、どんな新しい価値観を得ることが出来ましたか?

左:マレーシアで活動をしている様子(2019年夏)

右:日本で企画の準備を進めている様子(2019年冬)

社会情勢や環境に適応しながら、前例に捉われず、やり抜く力の重要性です。私は2回目の渡航が中止になるとは夢にも思っていませんでした。社会が目まぐるしく変化する中で、諦めるのではなく、この状況下でも自分たちにできることはないか考え、実行できたことは自分の自信にもつながっています。その過程には多くの方からの協力があり、自分1人では成し遂げることができませんでした。様々な人と協力しながら、ゴールの達成に向けてやり抜けることもボランティアの面白さだと思います。

Q.それは、卒業後の生き方を選択する際に、どのように影響しましたか?

卒業後も、「目標を持って挑戦すること」を大事にしたいと思うようになりました。ボルネオプロジェクトで活動する中で、私は現地の大学生と一体となり、サークルの理念である「巡り会ったすべての子ども達としあわせを育む」ことを達成したいと思い、行動していました。そして、その思いが活動のモチベーションとなり、夢中になっていたように感じます。卒業後も、目指す姿の実現に向け、自分の思いを持って挑戦し、挑戦から得た学びを自分の成長に繋げていきたいです。

Q.大学のボランティアセンターで活動する魅力は何ですか?

1歩を踏み出す上で、安心して挑戦できることだと思います。ボルネオプロジェクトは平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)岩井先生が顧問としてついてくださっていました。普段は学生のみで活動していましたが、何かが起きた際は岩井先生に相談することができました。学生のみだからこその推進力や柔軟性と共に、先生がいる安心感のもと活動できるのはWAVOCならではの魅力だと思います。

Q.20周年記念イベントを通じて、どんなことをやりたいと思っていますか?

20周年記念イベントのテーマである「つながる/つながりなおす」場を作り、年齢に関係なく、ボランティアに対する思いを語り、共有し合う機会にしたいです。「ボランティアを通して何を感じたのか」に唯一の正解はなく、1人1人が答えを持っていると思います。だからこそ、語り合い、つながることが面白く、ここでの出会いが参加者の新しい一歩につながればこれ以上に嬉しいことはないです。

 

平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)設立20周年記念イベント

「いま、つながる/つながりなおす」参加申込み受付中!

イベントHP:https://www.waseda.jp/inst/wavoc/news/2022/10/31/9673/

Instagram:https://www.instagram.com/wavoc_20th_anniversary/

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