兵藤智佳 (平山郁夫記念ボランティアセンター准教授)
WAVOC が20周年を迎える。人間でいえば、20歳で、今年、成人式を迎えるのだから、「大人」になる節目である。さて、私たちWAVOCは、「大人」になれているのだろうか。大学生たちが成人式を迎えると、お酒が飲めるし、綺麗な着物を着たり、ちょっとはしゃぎたくなる。「大人」として、背伸びをしてみたくなるし、いっぱしの態度も取りたくなる。でも、成人になるにあたって、本当に大事なのは、「大人」としての責任のはずだ。選挙権もすでにあるのだから、社会からの期待もある。
翻って、20歳になるWAVOCの責任と期待は何なのだろうか。早稲田大学が20年前に産み出した組織は、たくさんの支えがあってここまで育ってきた。多くの失敗もしたし、褒められもした。いまだに、甘えたいときもあるけど、大事なのは、精神的に自立することであり、自分たちのやることへの責任の取り方だ。もちろん、いまだ20歳だし、まだまだ組織としての失敗もするのはしょうがない。それでも、失敗の責任は、誰かのせいにしないで、自分たちの学びにする努力をする。それが「大人」というものだし、WAVOCとは、そういう組織でありたい。そして、20年かけて、今、私たちが、そういう「大人」になろうとしているステップを誇りたいし、お祝いしたいと思う。