文学部4年 田村さん
「男性はこうあるべきの規範は弱った男性を苦しめる」
以下の動画は2020年度に受講した学生によるプレゼンテーションを再編集したものです。
(オンライン授業による自宅での撮影となっているため音声が不安定なところがありますがご了承ください)
COMMENT: 学生の語りを分析する
指標1 「自分と相手の気持ち想像し、自分の言葉で語れるか」
軽い認知症を持つ祖父との会話の中で、自分に対して不満をあらわにした祖父の気持ちが不快感、混乱、不安というように多面的に想像できています。特に、祖父の態度の背景にある情けないという気持ちは、相手の立場に寄り添った想像として評価できます。
指標2 「関連した社会課題を見つけ、有機的に説明できたか」
祖父が感じる情けなさは、その背景に「家父長として尊敬されるべき」という男性のあるべき姿が内面化されていると分析されています。ジェンダーの規範が、社会の構造として男性に支配される女性の立場からだけではなく、心身が弱くなった男性をも苦しめるという気づきは、社会課題の発見のプロセスとしてオリジナリティがある点です。
指標3 「体験から学びへの意欲を見出すか」
自分の世代、そして、次の世代にこうした性別による規範を繰り返したくないという意志を表明しています。そのことは、体験から得た学びから「どう社会を変えていくか」という行動に対する意欲につながっています。