【開催レポート】フードバンクボランティア~食品ロス問題を考え、取り組もう!~
学生スタッフリーダー 為我井 遥
WAVOCでは、2025年8月6日(水)にフードバンクボランティアを実施しました。フードバンクかながわ様の活動へのボランティア参加は、2024年に引き続き2回目となります。本レポートでは、当日の活動の様子をお伝えします。
初めに、食品ロスやフードバンクについての説明がありました。令和5年度の推計値によると日本の食品ロス量は年間約464万トンであり、国民全員が毎日おにぎり約1個を捨てている計算となります。そして、食品ロスの削減には、食品製造業や外食産業といった事業者、家庭双方の取り組みが必要です。フードバンクかながわでは、【「もったいない」を「分かち合い」・「ありがとう」へ】をモットーとし、中間支援団体として地域のフードバンクや子ども食堂へ食品を配布しています。企業と連携した新たな取り組みとして、冷凍食品の受け入れを開始しました。冷凍食品は、主食やおかずに加え、野菜、魚、肉など様々な種類があり、栄養価が豊富です。貧困家庭の子どもは肥満率が高いというデータから栄養バランスの取れた食事が求められており、冷凍食品の特性を生かすことができます。
次に、個人や企業から寄贈された食品を消費期限ごとに仕分ける作業を行いました。消費期限の記載、封の有無、アルコール飲料でないことなどを確認し、条件を満たしている食品を米、主食、副食、お菓子、飲み物に分類します。その後、数や重さを測定し、記録に残します。寄贈の内容や量を記録することで、今後の活動の参考にするとのことです。主食では、乾麺、副食ではインスタントみそ汁や海苔、お菓子はチョコレートやハイチュウ、飲み物は粉ミルクが多く見られました。最後に、消費期限と食品分類を踏まえて棚に仕分けしていきます。一連の流れを効率的に行えるよう、声をかけあいながら協力して作業を行いました。仕分け作業を通して、フードドライブに参加する際に注意すべき条件を学ぶことが出来ました。
最後に食品の保管場所を見学しました。外の倉庫には、カレールーや備蓄米が保管されています。令和の米騒動は、フードバンクにも大きな影響を与えました。政府の補助により、備蓄米の支給を受けられたものの、今後も不安が残るとのお話がありました。その後、学生からの質問に答えていただき、活動は終了しました。
今回の活動を通して、食品ロスについて自分たちができることや注意すべき点について学ぶとともに、フードバンクがつなぐ活動として重要な役割を担っていると感じました。また、寄贈される食品と求められる食品には差があることや、団体が資金を用いて不足を補っている現状を知り、支援活動の難しさや工夫について学びました。身近に存在する食品ロスや貧困問題は、自分自身の意識と行動によって少しずつ改善に貢献できるものです。日々の行動の中で「もったいない」を減らす意識を持ち続けたいと思います。
ボランティア活動をサポートしてくださった、フードバンクかながわの皆様、活動に参加された学生の皆様、ありがとうございました。
参加学生の声
・身近にフードバンクはあったが、あまり食料品が寄付されている様子は無く、近いようで遠い存在であった。しかし、今回集積、分類、再配布の一連の流れを講師の方から学び、実際に分類作業を経験することでフードバンクへの理解とフードロスへの関心が非常に深まった。
・日本にも身近な問題として貧困というものがあると分かったので、今後自分に何ができるかをよく考えて生きていきたいと思った。