Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

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イベントレポート:アウトリーチプログラムを終えて~なかなかつめない経験

早稲田大学 社会科学部2年

                    菊池 徹次

 

多文化共生のまちづくりに少しでも貢献したかった

私は2017年6月にICC主催のアウトリーチ・プログラムに参加しました。

私は、このプログラムで中学校2年生と3年生の各学年から1クラスをもち、2コマ分(約100分間)の授業を異文化理解のテーマで行いました。

私がこのプログラムに応募した理由は、多文化共生の地域づくりに少しでも貢献したいと考えたからです。昨今グローバル化が加速する中で、異文化に触れる機会も多くなってきました。自分とは異なる当たり前をもつ人を目の当たりにするとき、人はだれでも驚き困惑し、時には拒絶します。しかし、比較的早い段階から異文化に触れておくことで、自分の文化を客観視することができ、(すなわち自分の文化が絶対じゃないということを悟ることになり)異なる文化に対し寛容になることができます。そこで私はICCの学生スタッフの一人として、多文化共生を促進するためにこのプログラムに参加することにしました。

 

2人なら乗り切れる

応募後に当選結果が出て、オリエンテーションを受けた後、ペアとなった留学生のJon Ordonio(アメリカ オハイオ州出身)とともに、どのような授業にするか考えました。相手は中学生で難しい英単語や文法は使えない制約の中で、楽しく飽きさせない授業構成にしながらも異文化理解について考える機会にしなければならないと考えると先は遠いように感じました。

しかし、いざ話し合ってみると、話が弾み1人では絶対に考え付かないようなアイディアがどんどん出て、初めて会ったその日のうちになんとなく授業の大枠はできてしまいました。後日私たちはミーティングを2回行い、詳細を修正、改変しながら合計12時間くらいかけて授業プランを練りました。その際の言語は基本的には英語で、Google translator を使いながらコミュニケーションをとりました。本番の日になると私たちは“Wanna escape from here!(逃げたい!)”を連呼して、まるで絶叫マシンに乗り込むときのように顔をひきつらせていました。しかし、いざ授業が始まってしまうと気持ちは切り替わり、テンションを中学生に合わせながら楽しく授業を展開することができました。生徒たちもみな興味津々な様子で授業に集中してくれ、とても展開がしやすかったです。担当の職員の方からは「今まで自分が見てきた中で一番盛り上がっていた」と評価していただきました。これもすべてパートナーがいたからこそ思いつき、練り、形にすることができたものです。

 

いつか必ず役に立つという確信が持てた

このプログラムで積んだ経験は他では積むことができなかっただろうと思います。というのも、中学校の授業を担当するということ自体非常に貴重であり、しかもその授業を外国人留学生とディスカッションをしながら組み立てるからです。これらの要素すべてがそろったプログラムは簡単に見つかるものではありません。そして、この経験は今後の学生生活や社会人になってからの生活にも大きな糧になると確信しています。なぜなら、共通の目的に向かって互いの意見をぶつけ合い完成させていくプロセスは社会人になっても必要になるからです。私はこのプログラムに参加してとても楽しく授業をすることができましたし、自分自身の大きな学びにつながりました。

ありがとうございました。

 

参考:

パートナーのJonさんのレポート: ICCアウトリーチ・プログラムを通じて日本の教育現場を実体験
授業を受けた中学生のレポート: 異文化交流体験で実感した、英語力の必要性

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