Office for Promotion of Equality and Diversity早稲田大学 ダイバーシティ推進室

【開催報告】12/6公開講演会「トランスジェンダー女性問題から見える法と社会 - 経済産業省職員事件から考える -」(講師:立石結夏氏)

2023年度 男女共同参画・ダイバーシティの推進プロジェクト講演会
「トランスジェンダー女性問題から見える法と社会 - 経済産業省職員事件から考える -」

  • 開催日:2023年12月6日(水)
  • 講師:立石 結夏 (たていし ゆか)氏
  • 開会挨拶:篠原 初枝 早稲田大学ダイバーシティ推進担当理事、国際学術院教授
  • 司会進行:石田 京子 早稲田大学ダイバーシティ推進室長、法学学術院教授

<経済産業省職員事件について>
経済産業省の職員である性同一性障害者・トランスジェンダーの女性(出生時の生物学的な性別は男性であるが、自認する性別は女性である。以下、「原告」という。)に対し、同省が定めた職場の処遇の違法性が争われた事件である。
令和5年(2023年)7月11日、本件の最高裁判決が言い渡され、経産省の原告に対する女性用トイレの使用制限に問題はないとしていた人事院の判定が違法であると判断した。本件は、トランスジェンダー女性の職場の処遇に関し最高裁が判断を示した初めての事件となった。

*イベント概要はこちらから

開催報告

2023年12月7日(水)、大隈小講堂にて男女共同参画・ダイバーシティの推進プロジェクト講演会を対面およびウェビナーによるハイフレックス形式で開催いたしました。
校友であり、本講演会のテーマである経済産業省職員事件の原告代理人弁護士である立石結夏氏をお招きし学内外から200名を超える参加がありました。

挨拶をする篠原初枝ダイバーシティ推進担当理事

開会の挨拶として、本学ダイバーシティ推進担当理事の篠原初枝教授(国際学術院)より、本学のダイバーシティ推進の取組みが説明され、「LGBTQ+をめぐる問題について『現場を知ること』が大事である」と、本講演会の意義について語りました。

講演では、経済産業省職員事件の内容を中心に、性暴力論、ルッキズム、差別・偏見等についてお話いただき、トランスジェンダーを取り巻く環境・問題はじつはすべてのジェンダーの人に関わる問題であり、根底にはこの国に存在する「ジェンダー不平等」の現実があること、この社会の「差別の縮図」であることを、立石氏の思いを交えながら分かりやすく紐解いていただきました。

思いを交え熱く語りかける立石結夏氏

講演後の質疑応答は、ダイバーシティ推進室長の石田京子教授が進行し、参加者からさまざまな視点からの質問が届き、立石氏には時間いっぱいまで熱心にお答えいただき、大盛況のうちに終了しました。

司会進行を務めた石田京子室長

参加者からは、「『差別のストッパー』を外さないということにハッとした。外さないように心がけてもふとした時に外れることがあることに気づかされた。全員が生きやすい社会であることは最終的な目標であるがそこにいきつくのは非常に容易ではないことから、せめて自分は出来ることから、知ることから始めようと思うきっかけとなった」「以前からLGBTQ差別の問題に関心を持っていたが、今回の講演により女性差別、ルッキズムとの関連という新しい視点を得られ、改めて自分が考える機会になったことがとてもよかった」「『性暴力論』と呼べるような主張に対して、どのように向き合っていくのがよいのか悩ましく感じていたが、『制裁対象の誤解』『性自認の定義の誤解』『性犯罪への誤解』という観点から説明いただき、自分の考えが整理しやすくなった」と幅広い感想が寄せられ、それぞれの気づきが与えられた満足度の高い講演会となりました。

会場の様子

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