近世〜近代中央ユーラシアにおける人の移動と多言語コミュニケーション
分野:文化
中央ユーラシア歴史文化研究所
Institute for Central Eurasian History and Culture
研究テーマ
研究概要
具体的には、次のニつのサブテーマを立てて研究を進める。
①宗教的基盤に基づく人の移動と社会の近代化:
2021年度までのサブテーマ②「チベットモンゴルの近代」は、おおむね所期の成果を達成しうる見込みであるが、それを以下のように発展させたい。19世紀後半以降、鉄道の開通や海運の発達によって、ブリャーチヤ・東三省・モンゴル等のチベット仏教徒たちが、北京・五台山・蘭州、はてはインドの仏跡などの仏教の聖地にアクセスできるようになった。また、東アジアのムスリムの聖地巡礼や、オスマン帝国等との交流も活発化した。こうした宗教的動機と結びついた人の移動と交流は、各地域での民族運動・近代化運動の契機となった。その実相を、ロシア・イギリス・日本等の政策をも視野に入れながら解明する。
②清朝の対外関係における媒介言語とコミュニケーション=ギャップの様態: 2021年度までのサブテーマ①「清ーロシア外交における媒介言語の変遷」は、コロナ禍の影響もあって所期の研究計画の完遂が難しい見込みであるため、それを補完する。さらに、対ロシア関係にとどまらず、清朝と他の国々との関係における媒介言語、翻訳者、コミュニケーション=ギャップの様態と変遷についても事例研究を蓄積し、包括的な像の構築をめざす。
基本的には、サブテーマごとに資料の収集・分析、講演会やワークショップ等の開催、成果発信を行うが、状況に応じて、両サブテーマにまたがる企画(講演会・ワークショップ等) も実施する。また,研究成果については,論文等の形で公開するほか、研究所ホームページ上に電子媒体で積極的に発信していく。
所長
柳澤 明[やなぎさわ あきら](文学学術院)
メンバー
【顧問】
吉田 順一(早稲田大学名誉教授)
【研究所員】
飯山 知保(文学学術院教授)
石濱 裕美子(教育・総合科学学術院教授)
西田 文信(教育・総合科学学術院教授)
柳澤 明(文学学術院教授)
【招聘研究員】
青木 雅浩(東京外国語大学大学院総合国際学研究員准教授)
赤坂 恒明(内蒙古大学蒙古学学院教授/特聘研究員)
荒井 幸康(早稲田大学非常勤講師)
“井上 治(島根県立大学 総合政策学部 教授、大学院北東アジア開発研究科教授、
北東アジア地域研究センター研究員)”
井上 岳彦(北海道大学 スラブ・ユーラシア研究センター 特任助教)
宇野 伸浩(広島修道大学人間環境学部教授)
岡 洋樹(東北大学東北アジア研究センター教授)
祁 今馨(国際文献社)
格日勒図(内蒙古農業大学社会科学学院教授)
小林 亮介(九州大学社会文化研究院准教授)
小松原 ゆり(明治大学非常勤講師)
鈴木 仁麗(明治大学非常勤講師)
高木 小苗(早稲田大学非常勤講師)
橘 誠(下関市立大学教養教職機構准教授)
谷田 伸治(翻訳業、医療ジャーナリスト)
朝克図(内蒙古大学蒙古学学院教授)
青格力(中国社会科学院歴史研究所研究員)
NAMSARAEVA Sayana(ケンブリッジ大学社会人類学部モンゴル・内陸アジア研究ユニット研究員)
BATTSENGEL Natsagdorj(モンゴル科学アカデミー歴史研究所研究員)
濱本 真実(大阪市立大学文学研究科哲学歴史学科准教授)
舩田 善之(広島大学大学院文学研究科准教授)
ボルジギン・ブレンサイン(滋賀県立大学人間文化学部 国際コミュニケーション学科教授)
孟 達来(島根県立大学国際関係学部准教授)
蒙古勒呼(内蒙古大学蒙古学学院講師)
四日市 康博(立教大学文学部准教授)
※2021年10月1日更新
連絡先
Eurasiaken. [email protected]